「大人女子のためのボディケア&ヘアケア」~汗と身体の臭いの正しいケア~
目次
石鹸での体の洗いすぎに注意!デオドラント剤は使いすぎると逆効果に
足裏やデリケートゾーンは必死に洗うほど臭くなる
◆要チェック:デリケートゾーン洗いすぎ女子
・いつもにお っている気がしてしまう。
・デリケートゾーン用のソープが気になっている。
・でもお高いのでニの足を踏んでいる。
☆石鹸や安価のボディソープでゴシゴシ洗うと臭いの元凶「雑菌」が増える!
「ボディソープを数百円で買おうとするのが間違い」
①石鹸や大半のボディソープは洗浄力が強い上にアルカリ性
足裏やデリケートゾーンを熱心に洗う女子に忠告するのが、洗浄力が強いと臭くなるということです。 皮膚常在菌のうち、肌に良い働きをする善玉菌は弱酸性の環境を好み、悪玉菌や外部の雑菌はアルカリ性の環境で活性します。石けんは洗浄力が強い上にアルカリ性です。そして市販のボディソープも大半が石けんベース。つまり、皮脂が減りやすい上に、一時的に皮膚をアルカリ性にするので、良い菌が減って雑菌が繁殖しやすいのです。
②皮脂減少&皮脂のアルカリ性で良い菌が減り、雑菌が繁殖する
皮膚が弱酸性を保てるのは、皮膚常在菌が皮脂を食べて脂肪酸を作るからです。ところが、足裏には皮脂腺がない上、皮脂が極端に少なくアルカリ性に傾くと弱酸性に戻りにくいので、良い菌が減り匂いの原因となる雑菌が増えてしまいます。デリケートゾーンは皮脂が多く、足裏よりは臭くなりにくいのですが、洗いすぎは皮脂減少のもとで、「カルボン酸系」や「アミノ酸系」の弱酸性ボディソープで洗いましょう。
こういう商品には要注意!デリケートゾーン用のアイテムの選び方
・デリケートゾーン用には「石けん」は避けて「アミノ酸系」など優しい洗浄成分を。
・「抗菌剤」や「殺菌剤」配合のものは、皮膚炎やよりきつい匂いの原因に。
・デリケートゾーン用黒ずみケアアイテムに「美白効果」はない。
<デリケートゾーンに石鹸は強すぎる>
粘膜が近く敏感なデリケートゾーンはを洗うのに石鹸は刺激的です。また、アルカリ性なので雑菌にとって好適環境を作るのも問題点となります。デリケートゾーンの洗浄は、アミノ酸系の低刺激ソープや両性イオン系のベビーソープなどがおすすめです。また、「殺菌剤」や「抗菌剤」も刺激が強く、さらに常在菌の環境を乱すため、より異臭の原因になります。
<デリケートゾーン用化粧品に美白効果はない>
肌のバリア機能が非常に弱い「粘膜」が近いので、配合できる成分には限りがあります。特に美白成分は刺激の強い成分が多いため、基本的に配合NGです。黒ずみケアと書いてあっても、美白効果があるわけではないので、過信は禁物です。また、普通のボディや顔用美白化粧品をデリケートゾーンに使うのはとても危険なので絶対にやめましょう。
<注意したいデリケートゾーン用アイテムとその成分>
デリケートゾーン用のアイテムに使われている成分には、次のようなものがあります。
◇石鹸系ソープ :洗浄力&刺激強め!アルカリ性による負担も。
(成分例)☞石けん素地、ミリスチン酸ナトリウム、ステアリン酸、ラウリル酸、水酸化カリウムなど。
デリケートゾーン用のお肌はとても敏感なので、 洗浄は敏感肌用のアミノ酸系、カルボン酸系の弱酸性ソープや、両
性イオン系のベビーソープなどを用いるのがおすすめです。
◇殺菌剤&抗菌剤:肌を守る常在菌も殺して雑菌が繁殖しやすい環境に。
(成分例)☞塩化ベンザルコニウム、イソプロピルメチルフェノール、サリチル酸塩、カキタンニンなど。
◇黒ずみケア商品:デリケートゾーンアイテムに美白効果はなし!
デリケートな部位には配合できる成分の規制があるので、 刺激の強い美白成分は基本的に配合不可です。黒ずみケア
とあっても、単に洗浄効果で流すだけのものばかりです。
※まれに「ハイドロキノン」などの強力な漂白剤配合のボディ用・顔用化粧品を使う人もいるようですが、粘膜にはと
ても危険な成分なので絶対に使用禁止です。
制汗剤のヘビロテでますます汗クサ女子に⁉
◆要チェック:1年中脇からフローラル制汗剤女子
・ロールオンがお気に入り。
・トイレに行くたびに制汗剤をつける。
・脇汗が目立つ色は着ないか(グレーなど)
☆制汗剤を毎日のように常用すると、におい&汗がもっとしつこくなるかも。
「制汗剤の常用するほどもっと手放せなくなる」
①「殺菌剤」で良い皮膚常在菌が減り、外部の雑菌が寄ってくる!
制汗剤の使用は、汗の季節に必要な最低限ならOKですが、汗をブロックするために毎日のように使うと泣きを見ることになります。汗が臭う原因は様々な菌類が汗を分解し、嫌な臭いがする物質を作るからです。そのため、一般的な制汗剤は殺菌剤を配合しています。しかし、殺菌剤は良い菌も雑菌も区別なしに殺してしまいます。良い皮膚常在菌が減る分、外部の雑菌が繁殖しやすくなり、かえって匂い体質になりやすいのです。
②毛穴の中に閉じ込めた汗が、運動した時に一気に放出!
制汗剤の成分でもう1つ心配なのが「収れん剤」で、これは肌にわざと微弱な炎症を起こし引き締める成分ですが、制汗剤の場合は炎症による腫れで汗腺を閉ざし、その中に汗をせき止めるのです。これが続くと汗腺の中に汗が蓄積し、制汗剤なしでちょっと運動した際に塞き止められていた汗が一気に噴出します。こうしてますます汗っかきになるのです。さらに副作用として、皮膚のかゆみや汗疱(水疱)を招くこともあります。
制汗剤の要注意成分&常用するリスク
・殺菌剤=肌を守っている「皮膚常在菌」も殺すので、外部の雑菌が繁殖し匂いが増す原因に。
・収れん剤 =毛穴を閉じて汗をせき止める。制汗剤なしだと一気に汗が出て皮膚炎や汗疱にも。
・爽快感のために「エタノール」や「香料」を多く配合した制汗剤は、痒みや皮膚炎を招くことも。
<殺菌剤で雑菌は増殖、しかも退治が困難に!>
通常の汗は本来無臭です。臭くなるのは雑菌が汗や脂肪を過剰に分解し、臭い物質を作るからです。よって、多くの制汗剤は殺菌剤を配合しています。しかし、殺菌剤を常用すると、肌を守る常在菌が減るので外部の雑菌が増殖します。雑菌は生命力が強く、徐々に殺菌剤になれて退治も難しくなります。
<収れん剤で汗を閉じ込める仕組み>
収れん剤の「クロルヒルドロキシアルミニウム」 や「焼きミョウバン」は主にアルミニウムでできています。アルミニウムの化合物は、汗の水分と反応すると「水酸化アルミニウム」に変化します。これが毛穴内でケラチンと結合してフタとなり、汗を閉じ込めます。「酸化亜鉛(閉塞剤)」も同じく毛穴内部でタンパク質と結合して汗の出口を塞ぐ仕組みです。ただし、毛穴内部に汗が溜まるので、かぶれや汗疱、汗の増加などもあるので、多用には注意をしましょう。
<制汗剤の有効成分>
制汗剤は基本的に「医薬部外品」で、下記の有効成分で汗&臭いを防いでいます。常用するとかえって汗や臭いを悪化させてしまう場合もあるので、使いすぎには注意しましょう。
◇収れん剤(毛穴に汗を閉じ込める )
・クロルヒドロキシアルミニウム塩(クロロヒドロキシアルミニウム)
・焼きミョウバン
・酸化亜鉛(閉塞剤)
◇殺菌剤&抗菌剤(臭いの原因菌を殺すor弱らせる)
・塩化ベンザルコニウム
・イソピロピルメチルフェノール
・緑茶乾留エキス(効果:弱)
※特に強力なのは塩化ベンザルコニウムなどの「殺菌剤」で、イソプロピルメチルフェノールや緑茶乾留エキスは「抗
菌剤」なので、効果は比較的穏やかです。もし、どうしても制汗剤を使う必要がある場合は抗菌剤系のものを選ぶほう
が無難です。
「ボディシート」は無駄遣いでしかない
◆要チェック:常にバックイン!ボディーシート常備女子
・ボディシートは香りで選ぶ
・胸元を拭くとき無駄にセクシー。
・1日中拭いている
☆汗を拭くために、わざわざ皮膚刺激のあるボディシートを買うのはナンセンス!
「汗を拭く代わりに皮膚刺激では、割に合わなすぎる」
①ほとんどのボディシートはエタノールが主成分
汗を拭くボディシートは、大多数がエタノールを主成分にしています。エタノールは揮発性があり、皮膚から熱を奪ってすぐに蒸発します。熱を奪うのでひんやりしますし、揮発の際に周囲の水分も一緒に蒸発させるため、さらっとします。
ただし、高濃度のエタノールは敏感肌の人には刺激になります。商品パッケージにもアルコール過敏症の人や肌の弱い人、乳幼児は使わないことなどと注意書きがある場合もあります。
②ボディシートに頼らずとも、汗を優しく拭く方法はある。
ボディシートの界面活性剤は、低刺激な「非イオン系」が基本です。でも、エタノールが主成分だと肌にはやや刺激的。中には、サラサラ肌を演出するために、刺激のある角質分解成分「乳酸」、「サリチル酸」等を加えた商品もあります。汗を拭くなら水で濡らしたタオルなどが1番で、シートが不可欠なら少しですがエタノールフリーの商品もあるのでそれを使いましょう。赤ちゃんのお尻拭きはほぼ水だけなので、これで代用するのもおすすめです。
デオドラント製品は結局どう使えばいいの?
・毎日使用はNG。必要な時だけ。全身への使用は発汗を阻害し、熱中症を引き起こすことも。
・ベストは水で濡らしたタオル、エタノールフリーのボディシート。赤ちゃんのおしり拭きも可。
・肌ではなく服に噴射する新種のデオドラントスプレーが優秀(衣類の消臭スプレーとは別物)
<服にスプレーする新種の体臭ケアも>
最近注目されているデオドラント製品が、皮膚ではなく服に噴射して体臭を防ぐスプレーで、服に消臭成分を付着させることで、発汗を阻害せずに汗の臭いが服を通して外に漏れるのを防ぐものです。ワキガにも有効と言われているので、悩んでいる人は 「経衣類消臭法」をネットで検索してみてください。
<「全身」の発汗を抑えるのはやめて!>
発汗は体温を調整する機能です。体内の熱が上がると汗をかき、汗が蒸発するときに体の熱も一緒に発散することで体温が下がります。制汗剤を全身に使うと発汗が阻害され、熱中症や危険性が高まるという研究結果もあります。制汗剤の使用は毎日ではなく、必要な時だけなら問題ありませんが、その場合も全身への使用は控え、脇や足だけにしましょう。
脇や足の汗は蒸発しにくく、あまり体温調節に関わっていないと考えられています。デオドラント製品の使用をほどほどにしましょう。発汗は体温を下げるための重要な機能で、それを妨げる生乾剤のヘビーユースは避けましょう。
次回、「おしゃれなネイルケアの危険性」~ジェルネイルや除光液の選び方~
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