肌トラブルの原因と正しい対処法
目次
安すぎる化粧品の怖い話 ニキビやイチゴ鼻の悩みとは無縁のスキンケア方法
1000円未満の基礎化粧品が優秀なわけがない!
実のところ、原価100円未満の化粧品は簡単に作れます。化粧品の成分にも「グレード」があるので、例えば同じ「ヒアルロン酸」でも最低グレードのものを使えば安く化粧品を作れるのです。しかしグレードの低い原料は純度が低く、刺激のある不純物を含んでいることがあります。
100円ショップのマニュキアから日本では規格外の「ホルムアルデヒド」という成分が検出された事件は一例です。美肌を目指すなら、1000円未満の基礎化粧品は避けましょう。悪いものとは限りませんが、効果はほとんど期待できません。
しかし、高いほど優秀とも言えません。例えば500円の化粧水と5000円の化粧水なら圧倒的に後者が高品質ですが、しかし基礎化粧品でも5000円を超えてくると、どの商品にも品質に大差はなく、ほぼ容器と広告などによる価格差になります。適正価格は1000~5000円程度です。
5000円までは価格と品質がほぼ比例関係にありますが、それ以上になると価格が上昇しても品質のレベルはほぼ横ばいになります。化粧品の原料にもグレードがあり、低グレードの原料を使えば安く商品化できます。ただ肌に刺激がある不純物が混じっている可能性もあります。
数百円の化粧品は、効果がないだけならまだしも不純物による刺激や健康被害の例もあります。人気の成分でも、グレードが低ければ品質は当然劣ります。何万円もする化粧品はほぼ、パッケージやブランド価格、広告費などの差になるので、ずばりもったいないです。
殺菌剤ではニキビは良くならない?
ニキビの原因とされる「アクネ菌」を退治するという殺菌剤ですが、皮肉にもこれがニキビを悪化させることが多いのです。人間の肌には「皮膚常在菌」がいて、外部の雑菌から肌を守っています。アクネ菌は皮膚常在菌の一種で本来は良い菌です。
殺菌剤とはアクネ菌をはじめとする皮膚常在菌も等しく殺菌してしまいます。つまり、アクネ菌は退治できますが、そのせいで外部の雑菌が増殖し、ニキビを増やすことが多いのです。継続使用でどんどん肌が弱まり、最悪殺菌剤に依存する日々になることもあります。
殺菌剤の中でも、洗顔料や化粧水などの顔全体につけるアイテムは最悪です。使い続ければ顔じゅうの皮膚常在菌がどんどん減ることで、肌のバリアシステムが狂い、小さな刺激でも肌荒れになるようになってしまいます。
肌が弱る一方で、雑菌は殺菌剤に慣れていき、より強力な殺菌剤でないと死ななくなります。殺菌作用のない普通のスキンケアに変えようものなら、雑菌が一気に繁殖して肌荒れを招きます。最終的には殺菌剤がないと普通の肌を保てなくなり、肌がボロボロになる人もいます。
ニキビができるメカニズムとは?
アクネ菌は本来肌にとって大切な「皮膚常在菌」の一種です。しかし毛穴に皮脂が詰まると、毛穴の中にいたアクネ菌が閉じ込められます。アクネ菌は皮脂が大好物なので、毛穴の中で増殖し炎症を起こすことがあります。この炎症状態が「ニキビ」です。
通常のアクネ菌は皮脂を分解してくれるほか、肌を弱酸性に保つことで雑菌の繁殖を防いでくれています。ニキビができる根本的な原因はアクネ菌ではなく、過剰になった皮脂が毛穴に詰まることだと理解してください。
なお、赤くて膿や化膿を伴う吹き出物は「面疔(めんちょう)」といって「黄色ブドウ球菌」が原因です。この場合は、殺菌剤や抗生物質の服用が効果的ですので迷った場合は、自己判断せずに皮膚科などの専門医に相談するようにしましょう。
ニキビ誕生までのプロセスは以下のようになります。
1.正常な皮膚は毛穴が開いた状態にあるが、汚れを放置したり洗顔のやりすぎによる刺激で、毛穴の角層が厚くなり毛穴が詰まる。ホルモンの影響で皮脂分泌が過剰になることもある。
2.毛穴の出口部分が塞がると皮脂がたまり、アクネ菌が増える。皮脂が酸化すると「黒ニキビ」になる。
3.毛穴内に炎症が起こり、毛穴まわりが赤くはれる。毛穴の中や周りに白血球が集まり、アクネ菌を攻撃する。悪化して膿を持つと「黄ニキビ」になる。
4.炎症が進むと毛穴の壁が壊れてひろがり、炎症が強すぎると凹んでクレーターになる。
とりあえずニキビ薬は再発の危険性も?!
市販品でも皮膚科の処方薬でも「ニキビにはとりあえずニキビ薬を塗る」という考え方は良くありません。ニキビの原因が「生理前だから」「脂っこいものを食べたから」ときちんと特定できている場合には、一時的に塗るだけなら問題ありません。
しかし原因不明なのに薬に頼るのはよくありません。たしかに治るかもしれませんが、これは単なる対症療法で、原因が未解決なのでニキビを繰り返す可能性があります。ニキビ薬の多くは、殺菌作用や角質剥離作用によってニキビを改善するものです。
角質剥離作用は、ニキビができるとその周辺の角質が厚くなるので、これを剥がして毛穴の中のニキビ排出を促すものです。しかし、薬品の力で角質を無理にはがすことは、肌にとって刺激になります。継続的に行うと肌が逆に硬くなる上に、その部分だけ肌のバランスが崩れてニキビ・肌荒れしやすくなります。
症状別ニキビの治し方
ニキビの原因は過剰な皮脂で、生理前はホルモンの影響で皮脂が増えがちなので、生理前ニキビは仕方ありません。それ以外で大人の女性が皮脂過剰になるのはほぼ次の理由です。①油の多い食品②睡眠不足やストレスによる男性ホルモンの増加③油分の多いスキンケアとなります。
ニキビの主な原因は皮脂過剰ですが、だからといって肌を乾燥させるのはいけません。肌が乾燥するとそれを補おうと皮脂が分泌されるので、ニキビには逆効果になります。正しい保湿をしてほしいのですが、オイルは単なる「保護剤」なので安易なオイルでのスキンケアはNGです。
保湿ができるのは油分ではなく、「水分」であり特にニキビは油分が原因なのでオイルフリーの保湿剤(化粧水やジェルなど)が最適です。また、ニキビは毛穴が炎症している状態なので抗炎症剤配合のものもおすすめです。
・大人ニキビ:原因は「食・睡眠・ストレス」によるものが大半のため、まずは生活習慣の改善をする。また、酸化した揚げ油やスナック菓子などの分解がしにくい資質を摂取するとできやすい。生活環境不和による皮脂量の増加が関係しているので、スキンケアでの対応よりも生活を正しましょう。
・思春期ニキビ:10代の思春期のホルモン変動によって皮脂量が増加する影響で発症する。一時的なものなので放っておけば自然に治癒し、病院に行く必要はない。長期の殺菌治療や強力な洗浄を行うと、薬の副作用で慢性ニキビ化する場合も多く、同様に生理前のニキビもホルモンの影響なのであまり気にしないのがよい。
・慢性ニキビ:思春期ニキビに対して、長期殺菌や強力洗浄、代謝促進の医薬品の利用を繰り返した結果、肌の常在菌環境や皮膚代謝に異常をきたして、慢性状態になっている。殺菌や洗浄、スキンケアの見直しで根治できるが、改善までには時間がかかる。一時的に悪化しても根気よく続けることが大切です。
・化膿ニキビ:「面疔」と呼ばれる赤身と痛みを伴う吹き出物で、風邪や睡眠不足、体調悪化時に発症しやすい。毛穴内部への細菌の侵入や免疫力低下による常在細菌の過剰繁殖などで発生するとされるが、原因はさまざまで特定は難しい。膿が小さいうちに抗生物質や殺菌剤の塗布が効果的となる。
皮膚科でもらう保湿剤をコスメ代わりにNG
皮膚科で処方される塗り薬は「医薬品」なので、化粧品や医薬部外品よりも圧倒的に効果があります。そのため、中には普段のスキンケアに使おうとする女性もいます。しかし医薬品というのは、美容目的で使用されることは想定していません。
あくまでも薬として短期的に使用した際に起きる副作用のデータしかないため、副作用の少ない医薬品でもコスメ感覚で毎日のように使えば、思わぬ副作用に見舞われる可能性はあります。乾燥性の皮膚疾患などに処方されるとある保湿剤は、効果が絶大らしいと一部の女性たちの注目を集めました。
しかし医薬品は、患者さんが短期的に使う前提で設計するものであり、敏感肌の人が毎日使うと微細ながら刺激になる成分もあります。また使用感は二の次なので油分が多いタイプもあり、気を付けないとニキビのなどの原因にもなります。医薬品を自己流で使うのはやめましょう。
肌パックは美肌効果よりも刺激が勝るかも?
女子力アップ気分を味わえるシートマスクやフェイスパックに対して「美肌成分がたっぷりしみ込んでいるはず」と思っているなら、それは残念ながら間違いです。化粧品とは結局、「水と化学物質の混ぜ物」であり、シートマスクの成分はほぼ水になります。
肌に良い成分はほんの少ししか入っていません。それを顔に貼って何分間も放置していたらむしろ、悪い成分による刺激のほうが上回っていく可能性が高いでしょう。パックで肌がプルプルになるのは、そのときだけであり、それどころか逆に乾燥することがあります。
肌のバリアを司る角質層は水分を含みすぎると、機能が弱まる性質があります。頻繁にパックで保湿すると、長風呂した時のように肌がふやけて、角質層のバリアが弱まってしまいます。洗浄や美白系のパックも含め、やるなら週1回程度にとどめましょう。
毛穴の角栓は必死にとるほど増える
小鼻の角栓や黒ずみに悩む女性は、毛穴汚れを一掃する洗顔料やパックなどを使いがちですが、これこそが悪循環を生みます。どんな美肌にも角栓はあり、ただ目立たないだけなのです。「イチゴ鼻」の人は、角栓が必要以上に巨大化し、それに伴って開いた毛穴から飛び出して見えるのが問題なのです。
こうなった原因は、洗浄力や刺激の強いスキンケアです。つまり強力な角栓パックなどは、角栓を増やしているようなものなのです。そもそも角栓とは、毛穴の中に「雑菌」などが侵入しないように守ってくれているものです。
角栓を根こそぎ引き抜くと、毛穴の中に雑菌が繁殖しニキビや炎症を起こしやすくなります。徹底排除してよいものではないのです。問題は必要以上に大きくなった角栓が毛穴から飛び出して見えることなので、全部を引き抜く必要はなく、その部分だけきれいにすればいい話です。
肌を刺激すると毛穴が炎症を起こします。するとこれを修復するために毛穴周辺に「角質」が蓄積し硬くなります。毛穴の中の皮脂は硬い角質に閉じ込められ、角質と混ざって徐々に大きな角栓となります。これによって毛穴も広がり、巨大化した角栓が飛び出して見えるのです。
角栓の正体は、皮脂と角質が混ざり合ったもので、この角質は「メラニン」を含んでいることがあります。角栓に含まれるメラニンや皮脂が肌表面で酸化すると黒くなるため、毛穴が黒ずむのです。また、小鼻の赤みは毛穴炎症のサインなのでスキンケアの見直しをしましょう。
イチゴ鼻を解決する角栓ケアとは?
角栓の根本原因は肌への刺激です。角質除去・毛穴引き締め系の洗顔料や化粧品、強い美白成分(ビタミンCなど)は避けましょう。洗顔ブラシや爪で角栓を削り出すなんてのは絶対にやめてください。洗顔前に顔に蒸しタオルを載せるのは悪くないものの、効果はありません。
角栓ができるのは、皮膚の表面の角質が蓄積して硬くなるからです。そこで、おすすめなのが油脂クレンジングを使った角栓ケアで、油脂には角質を柔らかくする効果があり、毛穴に詰まった角栓を排出しやすくしてくれます。
肌のターンオーバーは早い人で約1か月なので、症状が軽ければそのくらいで改善する人もいます。ただし、広がった毛穴が閉じるには時間がかかるので、重症な人は1年ほどかかることもあります。
1.角栓が気になる部分に良質な「油脂クレンジング」をのせ5分ほどおいて洗い流す。
2.約1か月間毎日行い、それ以降はメイク落としは油脂クレンジングのみでおこなう。
3.毛穴ケア(角栓パック、スクラブ・酵素洗顔、毛穴引き締め系化粧)は全部やめる。
油脂クレンジング時には成分表示の1番目に「マカデミアナッツ油、アボカド油、アルガンオイル、米ぬか油、オリーブ油、ハイブリッドヒマワリ油)が記載されているものを選び、少しでもミネラルオイルが入っているものは避けましょう。
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