オシャレを楽しむカラーをしても健康的な髪質を保つためのキーワードとは？

「８トーン・リタッチ」でオシャレな髪形を

ヘアカラーはおしゃれのためにとても重要な役割を果たしているので、美髪を目指す人でもカラーを楽しめます！例えば、どうしても年齢を重ねるごとに肌のくすみが気になってしまう人はいますが、そんなときにヘアカラーは肌を明るく見せ、健康的な印象を与えてくれます。

逆に髪がキレイになっても顔色が暗く見えてしまうのはもったいないですよね。とはいえ、以前カラーをしたことによって髪を傷めてしまい、今からカラーをすることに抵抗がある人もいると思います。確かにカラーは髪の傷みになりますが、担当する美容師の技術次第で１～２回で取り返しのつかないほど髪が傷むということはありません。

ただし、何度も繰り返すと毛先にダメージは蓄積されてしまいます。そこで今回は、美髪のままカラーを楽しむ方法を紹介します。そのキーワードは「８トーン」と「リタッチ」です。自然な茶色に染まる８トーンはキレイな髪を保ち、日本人の肌によく合います。

また、髪の根元だけを染めるリタッチをすることで髪の同じところに何度もダメージを与えることはありません。それでも髪は染めた後にだんだん色が抜けていきます。染めた直後ではなく、色が抜けたときに８トーンになるようにオーダーしてください。

カラーでバサバサに傷んだ髪はどうすれば治りますか？

カラーによる髪の空洞化を埋め、髪密度を高めるケアが必要です。カラーでオシャレを楽しみたい人や職業柄カラーを外せない人は、髪がどうしても傷んでしまうのが悩みの種ではないでしょうか？カラーをすると、髪は多少なりとも確実に傷んでしまうものです。

髪を明るく染めるときには必ず髪を暗くしているメラニン色素を溶かし、そのあとにカラー剤を入れます。人工的に一度髪の色を抜き取り、新しい色を中に入れているわけです。カラー剤がメラニン色素を溶かすとき、髪の中にあるほかの成分も溶かしてしまい、髪の空洞化が起こります。

薬剤によるダメージを繰り返すと修復不可能な傷みを持ったビビり毛になる恐れがあるのです。髪はトリートメントをしても治ることはありません。逆にトリートメントによって髪の表面がコーティングされると、美容師にも実際の髪の状態が分からなくなります。

カラーで傷んだ髪のケアには、

①内部に残留している薬剤を除去する。

②髪の表面を覆っている被膜を取り除く。

③髪密度を高める。　　　　　　　　　　　の３ステップが必要になります。

すぐにキレイな髪を手にする方法はなく、残留している薬剤や被膜を除去するだけでも、専用のシャンプーを使っても１か月以上はかかります。また、髪密度を高めるためにハーブのトリートメントを使う方法もありますが、個人の髪の状況によってケアの仕方は全く異なるため、何を使うかは見極める必要があります。

ボロボロになった髪に無理やり栄養素をいれても意味はありません。「これさえやれば大丈夫！」といった万能の解決策はありません。カラーによるダメージが少ない染め方や髪を染める回数を少なくするなど、これ以上髪に強いダメージを与えないように根気強くケアを続けることが大切です。

カラーをしてもサラサラの髪のままでいたい

８トーンを守り、リタッチでカラーを守りましょう。季節や気分によってカラーをチェンジして楽しみたい人は多いと思います。でもやっぱりカラーをすると髪はどうしても傷んでしまうので、美髪のままでいるためには「８トーンとリタッチ」を守りましょう。

ヘアカラーの明るさはおおまかに１５段階に分けることができ、１が暗く１５が明るいとすると日本人の地毛の平均的な明るさは５～６トーンで自然な黒髪の色味はこのくらいになります。ヘアカラーの明るさと髪の傷みは比例するので、キレイな髪を維持するには髪を明るくし過ぎないことが第一です。

日本人の肌が一番きれいに見える髪の明るさが８トーンであり、「８トーンまでならＯＫ」という職場も多いのではないでしょうか。なにより、８トーンは髪にダメージを与えにくい明るさで、色が抜けてもオレンジ色になることはありません。

ただし、ヘアカラーは１～２か月で色が抜けるため色は染めた時よりも１～２トーン明るくなってしまいます。色が抜けたときに８トーンになるように染めてもらってください。そして、２回目以降は「リタッチ」をしてください。根元に生えた北ばかりの黒い髪の毛（新生部）だけをカラーしてすでに染まっている部分の明るさに合わせる方法です。

毎回リタッチすることで、髪の根元から毛先までカラー１回分の傷みで済みます。もちろん、シャンプーによる残留薬剤の除去など正しいアフターケアも忘れずに行ってください。このようにカラーすれば、これ以上ダメージはないのでキレイな髪を維持することができます。

天然成分のカラー剤にしてもらった方が髪にいい？

天然成分だから髪を傷つけないというわけではありません。「天然成分を使うと髪が傷まない」と美容師にすすめられたり、雑誌やネットでみたことがあるかもしれません。しかし、天然成分だから１００％安全というわけではありません。

「天然成分＝安心」というイメージが定着しているため、実際の効果は二の次で宣伝として「天然成分でダメージのないカラー」をうたっている薬剤もなかにはあるのです。髪を明るく染めるということは、髪の色素を溶かすということなのでどんな成分を使っても傷みはでます。

とはいえ、そんなに心配せずともまずはカラーに評判があり、自ら情報発信している美容室や美容師を探しましょう。あなたの髪に合った薬剤を選んで適切な施術をしてもらえれば、大きなダメージにはなりません。

もちろん本当に天然成分をうまく利用することで、髪へのダメージを通常の薬剤をより少なくすることが可能です。そのひとつが「ヘナ」を使用して髪に色を入れる方法です。自然なブラウンやアッシュブラウンであれば、ヘナを髪に浸透させることで色を入れることができます。しかしこの方法にも利点と欠点があります。

◇メリット

・髪が傷む原因となるアルカリ剤や過酸化水素が入っていない

・髪密度を高くすることができる

・色もちがとてもいい

◆デメリット

・髪を明るくすることはできず、すでに脱色された髪にだけ色が入る

・脱色はできないので、根元の黒い毛にはヘアカラー剤によるリタッチが必要

・ヘアカラー剤を使うよりも染まるまでに時間がかかる

・再度明るい色に染められなくなる

ヘナで色を入れることができるのは、過去にカラーをして髪が明るくなっている方に限られます。できるのはあくまでトーンダウンだけです。また、ヘナで染めてしまった部分は今後明るい色に染めることができなくなってしまいます。そして、ヘナは髪を均一に塗ることが非常に難しいので自分では絶対に染めないでくださいね。

すぐに色落ちするから何度も染めてしまってダメージが不安

「脱色コントロール」で色落ちしにくいカラーが可能です。ヘアカラーを何度も繰り返せば、その分髪は傷みます。ヘアカラーは時間の経過とともに染料が抜け落ち、染めたばかりのときよりも２トーンほど明るくなってしまいます。

何度も美容室で染めるとお金がかかるので、市販の薬剤で自分で染めたいという人もいますよね。でも、自分で染めるのは絶対にやめたほうがいいでしょう。薬剤の使用時間が少し違うだけでうまく染まらなかったり、後ろ髪に薬がつかずムラになってしまいます。

何より残留薬剤の除去も自分ではできないので、どんどん髪が傷んでしまいます。それを防ぐために、美容院で髪を染め「脱色コントロール」をしてもらってください。そもそも日本人の髪の毛は厳密には、「黒色」ではなく「青」「赤」「黄」の色素が混ざることで黒く見えています。

この色素の分子はそれぞれ大きさが違うため、脱色で溶けるときに時間差が生じます。脱色コントロールとはこの３種類の色素のバランスを脱色によってコントロールし、髪の色を変える方法です。

脱色コントロールで髪のダメージを最小限に

例えば、最初の状態を「青＋赤＋黄＝黒（灰色）」とすると、そこから青を抜き取ることで「赤＋黄＝オレンジ色」というように、赤と黄の色素だけを残してその２色が混ざったオレンジに色を変えることができます。さらに青色の色素を半分だけ残せば、「青（半分）＋赤＋黄」となり、ブラウンの色味を出すこともできます。

このように髪に存在する３色の割合をうまく変化させることができれば、狙った髪の明るさをつくることができます。この方法であれば、ブリーチした髪にあとから人工的に染料を入れているわけではないため、色が抜ける現象は起きませんし、色持ちは非常によくなります。

ただし、薬剤を使っているためもちろんダメージは完全にゼロになっているわけではありません。また、髪の毛先と根元ではカラーによるダメージも違うため、薬剤を変えるという方法も有効です。毛先に行くにつれて髪の毛の傷み具合は強くなり、薬剤のダメージを受けやすくなります。

そのため、髪の中間や毛先には色持ちの良さを考えて微アルカリ性のカラーを使用したり、「弱酸性」のヘアマニュキアを使用することもあります。カラーによるダメージ軽減の方法を色々ありますので、まずは担当の美容師に相談してみてください。