あなたも間違ったスキンケアを続けていない？取り返しのつかない肌荒れや老化を招く前に今日からやめる過剰で不要なスキンケア

敏感肌は毎日のシートパックが原因

シートパックは成分を浸透させるために大事な角質層を破壊しています。角質層は、外界からの異物の侵入を防ぐバリア機能を果たしています。シートパックで肌の奥まで浸透させるには、このバリアを破壊する必要があり、そしてバリアが破壊されれば、外部からの刺激に敏感に反応する「敏感肌」を作り出します。

長時間のシートパックは、長風呂したときのように肌をふやけさせているのと同じことで、一時的に潤ったようでも、その後蒸発する際に逆に乾燥を招くのです。さらに顔の筋肉は常に微妙に動いているので、使用中はシートと肌がこすれ合い、摩擦の刺激で肌を傷めることになります。生理前後など肌が不安定な時は使用を控えましょう。

＜ながらパックも肌の刺激になるだけ＞

大容量パックには雑菌繁殖を防ぐために、肌に有害な大量の防腐剤も使用されている。長時間のパックは肌のうるおいを奪う結果になりかねません。

間違った毛穴ケアが招く悲劇とは？

毛穴が大きく見えるのはキメの乱れが大きな原因です。毛穴自体が広がったり大きくなるということはありません。毛穴が広がって見えるのは「不全角化」といって新しい角質をうまく作れなくなり、角質の不良品が表面に押し上げられて凹凸になっているからです。これはキメの乱れとセットで起こるので、キメの粗い肌は毛穴が目立ちます。

不全角化を改善するには美肌菌を大切にし、肌に潤いを取り戻すことです。また、皮脂腺は毛穴の開口部のすぐ下にあるため、過剰な皮脂分泌があると毛穴が目立ちます。ほかに、たるみ毛穴と言って加齢による顔のたるみで毛穴が開いてきたように見えることもあり、これはクリニックで受けるレーザーなどで改善が期待できます。

＜やってはいけない毛穴ケア＞

◆スクラブ洗顔　　：毛穴の角栓だけでなく、角質層まで削り取り、炎症の原因になる。

◆鼻パック　　　　：すっきりとれたようにで実は毛穴の黒ずみの原因となる。

◆角栓つまみ　　　：角栓を根こそぎ引き抜くと毛穴に雑菌が繁殖してニキビや炎症につながる。

◆アルコール化粧水：ふき取りすぎることで、かえって過剰な皮脂分泌を招く結果になる。

できたシミは化粧品では消せない

最善のシミケアは肌のターンオーバーの改善です。シミの主なものは、紫外線の影響でできる老人性色素斑ですが、肌のターンオーバーが正常に機能していれば、できてもだんだん薄くなっていきます。美白化粧品はメラニンを破壊したり、合成を阻害することで肌が褐色になるのを防ごうというものです。

しかし、メラニンをつくるメラノサイトがあるのは表皮の奥なので、浸透剤として合成界面活性剤が使われています。これを塗るのは、肌のバリアを壊して漂白剤を流し込んでいるようなものです。美白剤でシミが薄くなることはあっても、バリア機能が壊れた肌は長期的には良くない結果を招きます。肌のターンオーバーが最善です。

＜シミができる仕組み＞

紫外線を浴びると表皮にあるメラノサイトがメラニン色素を作り、それが沈着してシミになる。肌のターンオーバーが正常でないとそれが局部的に残ってしまうのです。

ながら美顔ローラーは肌の老化につながる

リフトアップを目指しながらたるみを加速させる行為が「ながら美顔ローラー」なのです。じつは美容専門の医療従事者がしないセルフケアのトップが、美顔ローラーです。理由は、やればやるほどたるみを加速させてしまうからで、期待できるのは顔のむくみの解消効果だけです。

肌のハリ感は、皮膚を骨や筋膜に固定している「リガメント」というコラーゲン線維でできた靭帯によって支えられています。コラーゲン線維は引っ張る力に影響を受けやすく、美顔ローラーは皮膚を奥からつかんで引っ張るため、伸びたり切れたりしていまいます。結果として肌のたるみを促すのです。

長時間の摩擦は色素沈着（シミ）やシワの原因にもなるので、むくみ取り目的でも短時間にとどめておきましょう。

＜そのコロコロがたるみやシワをつくる＞

何かをやりながら四六時中美顔ローラーを使うなどもってのほか、リフトアップを求めた結果はたるみと色素沈着をもたらしてしまいます。

マスク荒れを防ぐ基本のケア

肌のバリア機能を維持するために毎日の丁寧なスキンケアが大事になります。コロナ禍では欠かせないものになったマスクを、今でも習慣として付けている人も多いでしょう。しかし、長時間のマスク着用に伴って、肌荒れに悩む方も増えています。

閉鎖されたマスクの中は高温多湿のため、皮膚は水分を含んで膨潤した状態になります。マスクを外すと湿度と温度が低下して、角質層内の水分が急激に失われるので、過乾燥のような状態になってバリア機能の低下を招くのです。また、マスクと肌との摩擦も、肌荒れの原因と考えられます。

マスクによる肌荒れを防ぐためには、正しいスキンケアをして肌のバリア機能を維持することと、できるだけ刺激を与えないようにすることが大切です。

＜マスク荒れを防ぐために＞

①刺激が強いアイテムを控える。②たっぷりの泡で優しく洗顔する。③熱すぎるお湯を使わない。④必要のないときはつけない。

吐く息は体温とほぼ同じ３６℃で、湿度１００％とマスクの内部は高温多湿であり、着脱による環境の変化も肌にダメージを与える。

まとめ

あなたの普段よかれと思っておこなっていた肌のケアはいくつあったでしょうか？間違った知識に基づくスキンケアは肌のトラブルや老化を招くため大変危険ですので、いますぐやめましょう。特にシートパックなどは肌の保湿のためと思っていたら、じつは逆に乾燥やシワ・シミの原因になっていたとは驚きですね。

毛穴のケアも同様で、スクラブ洗顔や鼻パックなどだれもがやっているケアでも肌にとってはダメージとなってしまいます。そして、どんな高級な美白化粧品もシミを消すことはできません。シミができる仕組みを考えれば当然ですが、化粧品に頼らず肌の再生力を高めるためには極力何もしないことが一番なのです。