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「アレルギーは肌トラブルの原因になる化粧品」~リスクのある染料を見極める方法~

メイクの成分表示からリスクを見極めよう!アレルギーの原因は化粧品にあるかも⁉

スキンケアの常識 肌トラブルのない肌に

 

粘膜アイラインや香り付きグロスでアレルギーに⁉

◆要チェック:粘膜メイクは必須インライン女子

・インラインはミリ単位で書く。

・ナチュラル偽装が得意。

・黒目を大きく見せるコンタクトも使っている。

 

☆香料や染料はアレルギーリスクあり。特に目の粘膜や唇に塗ると成分が浸透しやすい!

 

①メイク製品は基本的に安全だが、香料・染料はアレルゲンに

 メイク製品は粘膜周辺に塗布する場合が多いので、基礎化粧品以上に安全性を重視して作られています。特に「目」周辺に使うアイメイク製品は使用できる成分がかなり制限されているので、安めのプチプラコスメでも安心です。ただ、アレルギーのリスクはあります。代表的なアレルゲンは「香料」と「染料」です。これらは、アレルゲンになりやすいタンパク質と反応しやすい成分である上に、肌への浸透性が高いからです。

 

②「肌バリア」が弱い粘膜や唇は特にアレルギーリスク大!

 私たちの皮膚表面には、異物やウイルスなどが肌の中に侵入しないように守る角層(=肌バリア)があります。しかし、目の粘膜には角質層がなく、”むき出し”の状態なのです。「香料(合成・天然不問)」や「染料」はどこに塗ろうとある程度アレルギーリスクがありますが、肌バリアがない粘膜、あるいは傷口などに塗った場合は、より成分が浸透しやすいので、そのリスクが跳ね上がるのです。

 

 

アレルギーの原因と予防法とは

・アレルギー物質=タンパク質系統の成分or反応性が高くタンパク質と結合しやすい成分(香料・染料)

・アレルギー物質の摂取量が一定量を超えるとアレルギーに!特に目の粘膜や唇は浸透しやすい。

・香料や染料は反応性と浸透性が高いものが多いため、粘膜周囲での過度な利用には注意が必要。

<アレルギーが起こる仕組み>

 アレルギーの原因物質は、基本的にタンパク質系統の成分です。こういったアレルゲン予備軍の成分が体内に一定量取り込まれると、免疫機能が危険と判断し、過剰に作動します。これによって様々な症状が起こるのが「アレルギー」です。

 

<香料や染料がアレルゲンに?>

 香や染料のように成分そのものがタンパク質系統成分でなくても、タンパク質と反応しやすい成分は、その反応生成物がアレルゲンとして認識されてしまうことがあります。(金属アレルギーも同じ理屈)特に粘膜周辺で使用する場合は、吸収量が増えてリスク大です。アレルギーは突然発症する!今は平気でも油断禁物

 

<アレルギーの原因物質>

 アレルギーの原因物質(アレルゲン)は、タンパク質を含むか、もしくはタンパク質と反応しやすい物質が基本です。

◇タンパク質を含むアレルゲン

(例)小麦、そば、卵、甲殻類、大豆、花粉、ダニ、コラーゲン、シルク。

 ☞タンパク質をふく含むもの全てがアレルゲンになるわけではありません。含有するタンパク質の分子量や形が、人体の敵である「ウイルス」や「病原菌」に近いとアレルゲンになりやすい傾向となっています。化粧品成分でも高分子のタンパク質系統成分には注意が必要です。

 

◇皮膚表面や体内のタンパク質等と反応してアレルゲンとなるもの

(例)香料、精油、染料、金属類

 ☞香料や染料や金属はタンパク質ではありませんが、反応性が非常に高く、皮膚の上や体内のタンパク質と化学反応を起こすと、反応後の物質がアレルゲンになることがあります。

 

界面活性剤そのものではアレルギーは起こらない!

 界面活性剤で肌が荒れたとしたら、その原因の多くは単に成分が皮膚表面に刺激を与えたことだと考えられます。ただし、稀に原料に不純物が混ざっていることがあり、それが原因でアレルギーが起こるケースも確認されています。

 

 

発色良すぎなコスミは危険な「染料」にご用心

◆要チェック:愛されウサギメイク女子

・メイクはyoutuberをお手本にしている

・オルチャンメイクもティントも好き

・会話するときは首が傾いている

 

やたらと色の濃いチークやリップは「染料」で色素沈着やアレルギーの恐れも

 「カラーコスメの染料の有無がポイント!」

 

①コスメは「タール色素」で色をつけている

 ファンデーションは肌刺激のない粉体で主に色を付けています。しかし、アイシャドウやチークなどのポイントメイク製品は、タール色素で着色するのが定番です。タール色素とは、赤色1号のように【色+数字】で呼ばれている成分のことで、よくタール色素は発ガン性物質だなどと叫ばれることがありますが、常識的に使っていれば重篤な健康被害はありません。ただし、色の色素沈着やアレルギーのリスクは「あり」です。

 

②顔料は基本的に安全だか、染料はアレルギーリスクあり

 「タール色素は絶対に使わないぞ!」という人もいます。しかし、タール色素は顔料と染料の2種類に大きく分けられ、基本的にアレルギーリスクがあるのは染料だけです。なので、全部のタール色素を怖がる必要はなく、染料だけ避ければOKです。例外はありますが、発色の強いコスメや、緑や紫などのややマイナーな色は染料を利用しているケースが多いようです。色鮮やかなメイクが好きな女子は特に気をつけましょう。

 

 

タール色素の顔料or染料を見抜くには

・タール色素は粒子の大きい「顔料」と粒子の小さい「染料」の2種類に大別できる

・「顔料」は穏やかな発色で落としやすい。粒子が大きいので基本的に安全。

・「染料」は発色が強く落ちにくい。粒子が小さい上、タンパク質と結合しやすきすく、アレルギーリスクあり。

 

<着色料の代表格「タール色素」とは>

 着色料には天然の植物などの色素もありますが、代表的なのは化学合成で作るタール色素です。石炭(=タール)を分解するときに生まれる「コールタール」という物質を主原料としていたため、タール色素と呼ばれるようになりました。しかし、昨今では主に石油系成分で作られています。

 

<タール色素の「顔料」「染料」>

 「顔料」は粉なので粒子が大きく、肌の中はおろか、皮膚表面の凹凸にも深くは入り込みません。定着が弱い分、穏やかな発色で低刺激です。一方、「染料」は分子が小さめで、水や油に溶けるものもあります。皮膚の凹凸に入り込むので、しっかり定着して強く発色します。しかし、皮膚に直接染着してしまう場合もあり、色素沈着しやすいデメリットがあります。さらに、皮膚に染着=タンパク質と結合しているので、この状態が長く続くとアレルゲンとしてみなされてアレルギー性皮膚炎を発症するリスクもあります。

 

<タール色素の「顔料」と「染料」の違い>

 化粧品に使われるタール色素には顔料と染料の2種類があります。

◎顔料(基本的に安全)

 →粒子が大きく、皮膚の表面の凹凸にも入り込みません。密着が弱いので落ちやすく、発色も穏やかです。

 

△染料(アレルギーリスクあり)

 →粒子が小さいので、皮膚表面の凹凸にしっかり入り込みます。隙間なくぴったり密着するので落ちにくく、発色も強めです。

注意①: 粒子が子が小さく反応性の高い染料は稀に色素沈着する場合もあります。唇はターンオーバーが早いのでリップの色素沈着は少なめですが、色が移ってきたと感じたら注意しましょう。

注意②:粒子が小さく皮膚との反応性も高いため、長期間使い続けるとアレルギーを発症することもあります。

 

口紅の発色の謎

 ☞普通の口紅は、一般的に顔料を油で固めています。濃く発色させるにはたっぷり塗らないといけません。一方、染料がベースのリップティントなどは、普通に塗るだけで濃く発色して色持ちもいいのです。さらに、PHによって発色が変わるのも染料の特徴です。

 

 

リスクのある線量を見極める方法

・染料には、「酸性」、「塩基性」、「油性」、「建て染め」の4種類があり、油性は比較的アレルギーリスクが低め。
・よく使われる染料でリスキーなのは酸性染料。最もリスキーな建て染め染料もまれに使われている。

・顔料は基本的に安全ですが、染料との見極めをしましょう。

 

<染量は4種類あり、危険度にも違いがある>

 ①酸性染料:酸性になると発色するもので、皮膚は弱酸性なので、コスメによく配合されています。②塩基性染料:アルカリ性になると発色するもの。ただし、健康の肌は弱酸性なので、コスメには基本的に用いられません。③建て染め染料:酸化還元反応で発色するもの。④油性染料:油そのものを染色するもの。

<化学反応を起こす染料が危険>

 染料は肌の上で「化学反応」を起こすと、角質などのタンパク質と結合し、アレルゲンになる場合があります。酸性染料は酸性になることによって、建て染め染料は酸化還元によって発色しますが、これこそが化学反応です。コスメによく使われる染料で要注意なのは酸性系と、酸化還元反応を起こす建て染め系は危険度が高いです。化粧品には基本的に使われてませんが、まれに使っている商品もあります。一方、油性系はすでに油を染色した状態で使われているため、比較的安全です。

 

※タール色素の顔料&染料

 ☞化粧品に使われるタール色素は厚生省が定める83種類のみ。ただし、顔料も染料も「〇色✖号」という成分名なので、見分けるのは至難のワザです。

 

次回、「メイクアイテムのケアと見極め方」~メイク製品の添加物について~

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