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「美しく健康な肌に必要な栄養素」~食事を疎かにすると老化が加速する~

きちんと食べないと肌の老化が進む あなたに足りない栄養素とは?スキンケアに大事な食事

 

おいしいもの・好きなものをいつでもどこでも食べられる日本では、栄養過多やカロリーオーバーになりそうなイメージがありますが、現実はその逆のようです。美容意識の高い日本女性ならではの栄養問題について考えてみましょう。

 

実はあなたも栄養失調?

カロリー重視の食生活が栄養失調を招くことを知っていましたか?24時間営業のコンビニやファーストフード店で、食べたいときに食べ物が手に入る日本では、「栄養失調」と言われてもピンとこない人も多いかもしれません。でもお腹いっぱい食べているからといって栄養バランスが取れているとは限りませんよね。

 

その大きな要因はダイエットで、体重を気にするあまり間違ったダイエット法やカロリー制限で栄養状態が悪くなり、貧血や便秘を訴える女性が増えています。また、現代の食生活では、スナック菓子やアルコールなどエンプティーカロリー(カロリーはあっても栄養はからっぽ)な食品もたくさんあるのが実状です。

 

今や戦後よりもカロリー摂取量が減っている日本人女性もいて、きちんと栄養を取らなければ、健康な体も肌も遠のいてしまうことを理解しましょう。

 

みんな食べているつもりになってるだけ?

食べることと栄養を摂ることは違います。毎食お腹いっぱい食べているという人に食事の内容を聞いてみると「手軽だからランチはいつもパスタにしている」「時間がないからとりあえずお菓子でお腹を満たす」「ヘルシーだから食事は野菜を中心に食べる」など、これでは偏った栄養しか取れません。

 

20~30代の女性の6割が肉や魚、大豆などのタンパク質不足に陥っています。自分の身体を栄養で満たせない食事を続けていると、くまやくすみ、乾燥肌を招くことになります。

 

 

食べているつもりの老化が進む食事例

■コンビニのおにぎりと中華春雨スープ

 ☞炭水化物・塩分過多になりやすく、カロリー低めでも栄養バランスが悪い

・時間のない人に多いコンビニ食パターンで、手軽に食べられるおにぎりはご飯タップリなので炭水化物過多になりがちです。ヘルシーな春雨も多少のミネラルは入っていますが、ほとんどが炭水化物です。インスタントの春雨スープの場合、塩分の摂りすぎにも注意が必要。栄養バランスの偏りは、疲労感や体力低下、くすみの原因に。

 

■ケーキやスナック菓子を食事代わりに

 ☞体に必要な栄養が全くなく、糖質だけ摂っても栄養にはならない

・お菓子を食事代わりに置き換えるパターンは、スイーツを思う存分食べたい一人暮らしで食事を作るのが面倒な人に多い。お菓子などはカロリーはあっても十分な栄養素はとれないエンプティカロリー食品で、これではビタミンやミネラル不足で糖質がエネルギーにならず、貧血やくま、血行不良を起こします。

 

■キャベツとアンチョビのパスタにサラダとパン

 ☞タンパク質不足で肌のハリが低下し、パスタとパンは糖質過多になりがち

・ランチで選びがちなアンバランスなパターンで、パンもパスタも小麦粉が原材料。小麦粉や白米といった精製されたものは身体を作るために必要なタンパク質の価値が低く、ビタミンもほとんど摂れない。肌の弾力の元コラーゲンやエラスチンなどはタンパク質が原料で、このままでは20代でハリのない肌になります。

 

■タップリの野菜サラダとスープ

 ☞野菜だけ摂っても健康にはならず、シワやたるみの目立つ老け顔になる

・ダイエット中の人やヘルシー志向の人に多いのが野菜ばかりの食事になるパターンで、一見体によさそうですが、体重は落ちても筋肉はつかず、シワやたるみ、むくみなどを引き起こします。筋肉を作るタンパク質、エネルギーになる炭水化物、肌の潤いやツヤを保つ脂質を一緒にバランスよく摂りましょう。

 

■出前のたぬきうどん

 ☞血糖値の乱高下が起きやすく、糖化がすすみ肌が老化する

・ほぼ炭水化物と資質のバッドメニューで、うどんも天かすも血糖値を上げやすい小麦粉が原材料で、食べた直後から血糖値が上昇し、上がった分反動で急降下するため、再び脳に糖分を欲するという太りやすい悪循環に陥りがち。さらに肌の乾燥やたるみ、ゴワつきを招く糖化がすすんでしまう。

 

手軽メニューはどうしても炭水化物をはじめとする糖質や脂質過多になりがちです。逆に血液や筋肉、肌を作るタンパク質は不足気味になります。また、糖質をエネルギーに転換するためには豚肉や発芽米などに多く含まれるビタミンB1が、脂質の代謝には魚や卵に含まれるビタミンB2が必要です。

 

これらが不足してしまうと中性脂肪として蓄積され太りやすくなったり、肌老化を早める糖化も起こしやすくなってしまうのです。1品料理ではなく、さまざまな食材が摂れるメニューを選ぶように心がけましょう。

 

 

カロリーダイエットは老化につながる

体重とともに筋肉量も落ちて、老け顔へと一直線にすすみます。カロリー制限のダイエットとは、炭水化物や高カロリーな肉や魚などを控えて、食事量を抑えることだと思っていませんか?でもこれでは体重とともに筋肉も落ちてしまい、バストやヒップはもちろん、笑顔を支える表情筋も衰え、肌はたるんでしまいます。

 

さらに、食事量が足りないため便秘になることもあり、便がきちんと排出されないと毒素が体内に吸収されて全身に巡って内側から肌を老化させてしまいます。また、BMIが18.5以下の低体重の女性は血液中の脂肪の量も低下しがちで、つややかな肌や髪の素となる女性ホルモンの量が減少して、くすみや乾燥だけでなく骨までもろくなってしまいます。

 

このようにきちんと食べないとカロリーダイエットどころか、女性自身を老けさせてしまうのです。体重はみせかけの数字であり、「体重=水分+骨+筋肉+脂肪」で表せます。女性は体重の増減に敏感ですが、体重がスタイルの良さを決めるわけではありません

 

筋肉は脂肪より1.2倍重たく、筋肉量の多いアスリートは見た目よりも体重があるものです。BMIと体脂肪率を目安にしたほうが健康的な美しさを手に入れることができます。日本一の美女たちを集めて体脂肪率を追求した結果、メリハリボディの基準は体脂肪率21%(±2)でした。

 

17%以下になると月経が止まることもあるので、注意が必要です。また、外見はスリムでも体脂肪率は多いという隠れ肥満の人も要注意で、人間の体の60%ほどは水分で、女性は月経前に水分をため込む時期があるので、月に2kg前後は体重が増減します。体重の増減に一喜一憂するのはやめましょう。

 

糖質は1gにつき3gの水分を抱え込むので、炭水化物を抜くと水分が排出されすとんと体重が落ちます。ですが、炭水化物は食物繊維も含むため腸内環境に影響が出ます。それより野菜などを先に食べ、血糖値を急上昇させない食べ方のほうが得策です。

 

そして、ダイエット中に欠かせないのがタンパク質で、肉・魚・卵・大豆などをバランスよく食べ、筋肉を落とさないようにしましょう。肌の潤いを保つために良質な油(脂質)を摂ることも必要です。

 

 

健康な肌に必要な栄養素

健康な体が健康な肌を作ります。そのために必要な栄養素の働きを知っておきましょう。炭水化物、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維の6つについてそれぞれの働きを紹介していきます。

 

<三大栄養素>人が活動するうえで欠かせない

1.炭水化物

 ☞炭水化物は、私たちの脳や身体にとって主要なエネルギー源で、体内で消化されてエネルギーになる「糖質」体内で消化されず排出される「食物繊維」の2つが含まれています。糖質は体内でブドウ糖に変換され、身体に吸収されるとすぐにエネルギーとして使われます。

 

また、糖質は腸内細菌にとってはごちそうで、食物繊維は腸内環境を整える大切な役割を担っています。不足すると、エネルギー不足になり、痩せやすい乳酸菌が減ってしまうかもしれません。活動量に対して炭水化物が不足するとエネルギー不足になります。すると、疲れやすくなるだけではなく太りやすいか体質になる可能性があります。

 

最近の研究報告では、腸内細菌の好む糖質と食物繊維が不足すると、美肌とダイエット効果の乳酸菌が減ってしまうということが分かっています。

 

 

2.脂質

 ☞油=脂質というと、太るイメージが強いかもしれませんが、脂質には脳の機能を正常にし、細胞膜の形成を担ったり、体温を保持する働きなどがあります。美肌成分と言われる「セラミド」は、脂質の中の必須脂肪酸が原材料で、女性らしい身体や柔らかな肌のかぎになる女性ホルモンも、脂質の中にコレステロールを原材料にしています。

 

ただし、脂質は多種多様であり良質な脂質を選んで、適度に摂ることが重要です。脂質を摂らないと、肌はカサカサでアレルギーなども悪化する可能性があります。また、肌の水分を保つセラミドが作られず肌は一気に潤いを失います。さらに、極端な脂質オフをおこなうと体脂肪が落ちてホルモン分泌が乱れ、月経不順なども引き起こします。

 

脂質は体内の炎症と抑制に関わっているので、アトピーやアレルギーが悪化することにつながるのです。

 

 

3.たんぱく質

 ☞血液や筋肉、ホルモン、肌・髪と私たちの身体の主原料となるのがたんぱく質です。全身に酸素を運ぶ、免疫力を高める、コラーゲンやエラスチンなどの原料にもなるため、健康維持・美容のために欠かせない存在となります。このたんぱく質はアミノ酸の集合体で、人間の身体は約20種のアミノ酸の組み合わせでできています。

 

そのうち9種は人体で作ることができないので、毎日の食事で摂るしかないのです。不足すると、肌の弾力や潤いが低下し、身体全体の老化がすすみます。美のパーツである肌・髪・爪はすべてケラチンというたんぱく質でできています。コラーゲンやエラスチン、NMF(天然保湿因子)も同様です。

 

たんぱく質が足りなくなると、シワやたるみ、乾燥が進み年齢以上に老けた肌になります。むくみや抜け毛、貧血なども起こします。

 

 

<副栄養素>三大栄養素の代謝を助ける

4.ビタミン

 ☞ビタミンは炭水化物、脂質、たんぱく質の代謝に関わり、細胞を活性化させて免疫力を上げたり体内の血液循環をよくしたりと、ごく微量ながら人間の生命維持に必要な栄養素・補酵素です。強い抗酸化作用を持つものは、シワやシミ、ニキビなどを予防し、肌の老化を食い止める効果があります。

 

また、ビタミンには水に溶けやすい水溶性と、脂に溶けやすい脂溶性があるので調理法には注意しましょう。不足すると、肌荒れやニキビが勃発し、肌老化も加速させる恐れがあります。ビタミン不足になると、3大栄養素が体内でエネルギーに転換されにくくなり、倦怠感やイライラなどを引き起こします。

 

肌にも栄養は行き渡らず、コラーゲンの原料不足を招いて、シワやたるみ、シミといった老化が進んでしまいます。そのうえ、肌荒れやニキビが治りにくくなることもあります。

 

 

5.ミネラル

 ☞ビタミンと同じく、3大栄養素の働きをサポートするのがミネラルです。骨や歯の原料になったり細胞の新陳代謝、全身に酸素を送るヘモグロビンやホルモン・コラーゲンなどの合成に関わる、身体と肌の機能を正常に保つのに欠かせない栄養素です。

 

カルシウム、亜鉛、鉄分などに代表されるミネラルは、海藻や魚介類、豆類に多く含まれています。外食は多い人などは意識して摂らないと、すぐに不足してしまうので気をつけましょう。不足すると、肌はくすみ、骨や歯、髪、爪などがもろくなります。

 

また、貧血を起こしやすくなるため体内の酸素が欠乏して肌がくすみがちで、目の下にクマもできやすくなります。コラーゲンやケラチンの合成、ビタミンのフォローにも必要不可欠なため、魚介類を意識した食事が必須です。

 

 

6.食物繊維

 ☞食物繊維は体内で消化されず、体外へ排出されるものの総称です。腸の働きを活発にして排便を促すことで知られていますが、食物繊維には脂質と糖質の吸収を穏やかにし、血糖値の上昇を抑える効果があるので糖質を摂るときに一緒に摂取すると、肌老化やゴワつきの原因となる糖化を抑制することができます。

 

腸内細菌のバランスを整えたり、栄養吸収のためにも欠かせない栄養素です。不足すると、便秘や肌荒れを引き起こし、体の中から老化を加速させます。まず腸の働きが鈍くなり、便秘を引き起こします。便が排出されないと毒素が全身をめぐり、老化を早めることになります。

 

また、腸内環境が悪化してしまうためせっかく摂った栄養の吸収がスムーズに行われず、肌荒れや乾燥、くすみを助長してしまいます。

 

 

次回は、「健康的な美肌をつくる6つの栄養素」~レインボーカラーの食事を目指そう~

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