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「正しい髪のお手入れ方法」~健康な髪の秘訣と女性の薄毛対策とは?~

髪もお手入れ次第で美しく若々しい髪に。正しいケアで健やかになれる

トリートメントの選び方

 

頭皮と髪の構造を知る

頭皮の性質:顔よりも厚みがあって、皮脂腺が多い

 ☞頭皮の構造は肌と同じで、表皮、真皮、皮下組織の三層から構成されています。新しい細胞が生まれ変わるターンオーバーも行われていて、古い角質が剥がれ落ちたものがいわゆるフケです。ちなみに顔のターンオーバーは28日周期なのに対して、頭皮は40日と長めです。

 

頭皮も加齢によって真皮がやせて、ハリがなくなりたるみが発生します。血行を良くしておくことで、真皮のハリが保たれ、健やかな髪が育つ土壌が整います。皮脂線の数は額の2倍もあり、顔よりも皮脂トラブルが起こりやすいのが特徴です。

 

髪の性質:最表面のキューティクルが刺激をカット

 ☞髪は三層構造になっていて、中心にあるのがメデュラ、 その外側がコルテックスで、髪の黒さの元であるメラニンはここに含まれています。そして最も外側=表面にあるのが、うろこ状に細胞が並ぶキューティクルとなります。

 

カラーリングやパーマは、キューティクルを開いてコルティックスに染料やパーマ液を入れ、再びキューティクルを閉める という工程なので、ダメージを受けやすいのです。また、髪の成分であるケラチンは55度以上の熱で変性するため、熱で髪は傷んでしまうのです。

 

★健康な頭皮と髪とは?

・頭皮に透明感がある

・髪にツヤがある

・毛先まで潤っている

 

健康な髪を育むためには、その土壌となる頭皮の状態がいいことが絶対条件です。頭皮を自分でチェックするのは難しいため、ヘアサロンに行った時に美容師さんにチェックしてもらう方法がおすすめです。赤みがなくて青白く、透明感があり、ハリがあればベストでしょう。

 

髪に関しては、キューティクルがキレイに整っていることが健やかさの条件で、髪にツヤがあって、毛先までパサつかずに潤っていれば、キューティクルが整い健康と言えます。

 

 

頭皮が痛む原因と症状①

・洗いすぎ

・紫外線

・食生活の乱れ

・ストレス

・睡眠不足

・スタイリング剤の残留など

 

乾燥:肌と同じで、洗いすぎ、紫外線が原因に!

 ☞顔に比べ皮脂腺が多く、基本的に乾燥は起こりにくいですが、洗いすぎが原因で乾燥することもあります。1日2回以上洗ったり、洗浄力の強いシャンプーを使うのが原因と言われています。特に30代以降の女性は皮脂の分泌量が減るため、20代の時と同じシャンプーでは皮脂を取られすぎる場合があるので要注意です。基本的構造は肌と同じなので、紫外線の影響も受けやすく、ストレスや睡眠不足など内的なことも関係します。

 

赤み、かゆみ:乾燥や過剰皮脂が引き起こすトラブル!

 ☞自分では気付いていなくても意外と多いのが頭皮の赤みです。乾燥が進んでバリア機能が低下した時に起こりやすく、ちょっとした刺激にも敏感に反応して炎症を起こすのが原因です。バリア機能はストレスや寝不足でも低下するため、心身ともに疲れている時には特に起こりやすく、赤みが進行すると痒みも発生します。皮料過剰になり炎症が起こって赤みやかゆみが出る脂漏性皮膚炎になることもあります。

 

フケ:頭皮のターンオーバーの乱れが原因!

頭皮はターンオーバーをしているので、毎日古い角質が剥がれ落ちますが、通常シャンプーで自然と落ちるので、フケとして目立つことはありません。ところが、頭皮が乾燥すると粉吹き状態になり、フケが発生します。皮脂が過剰になるのも原因で、 過剰皮脂による炎症が引き金となってターンオーバーが極端に速くなり、角質がどんどん剥がれ落ちることになります。

 

そうなると、毎日シャンプーしてもフケが目立ってしまいます。また、カビの一種が発生していることもあります。バリア機能が低下した頭皮は、外敵に対するブロック力が下がるため、マラセチアフルフルというカビなどがくっついて炎症を起こし、フケが出ることがあります。この場合は専用の薬か 抗菌作用や抗炎症作用のあるヘアケアが効果的で、心配ならクリニックを受診してみましょう。

 

 

髪が痛む原因と症状②

・ドライヤーの熱

・カラーリング

・パーマ

・紫外線

・スタイリング剤の残留など

 

切れ毛、枝毛:熱、紫外線の他、アウトバストリートメントが意外な盲点に!
 ☞ドライヤーなどの熱によって起こるダメージや、カラーリングやパーマなどの科学的作用によるキューティクルの損傷が原因と言われています。その他紫外線のダメージ紫外線もダメージを与えます。スタイリング剤の洗い残しもNGなので、ノンシリコンやオーガニック系など、洗浄力の弱いシャンプーには注意が必要です。

また、見落としがちなのが洗い流さないタイプのトリートメントで、ケア剤と考えがちですが、スタイリング剤と捉えて就寝前にはシャンプーできちんと洗い流しましょう。

 

<お手入れのポイント>

◇正しいブラッシング

シャンプー前のブラッシングはマストと心得ましょう。頭皮の血行を促進すると同時に、髪の毛についた汚れが取れるので、シャンプーの泡立ちが良くなり、髪への摩擦が軽減します。クッション性のあるブラシを選び、根元から毛先に向かって色々な角度から2、3分とかしましょう。

 

◇ミネラルとビタミンを取る

赤みやフケなど過剰皮脂によるトラブルが気になる場合は、ビタミンB群を取りましょうと脂質代謝を整えてくれます。その他にも、プロビタミンB5(パンテノール)やビオチンなどビタミン類は全般的に髪にいい栄養素と言われ、髪の材料となる良質なタンパク質をベースに、育毛効果のある亜鉛やヨードなどのミネラルも取りましょう。

 

◇正しいヘアケア剤を選ぶ

どんな髪に仕上がるかをうたっているものが多いですが、本当は肌質によって化粧品を選ぶように、頭皮の状態に合わせて選ぶのが一番です。例えば、頭皮が乾燥している時は洗浄力が強いタイプを避けるのが正解で、 赤みなどの炎症があるなら、髪や頭皮に優しいアミノ酸系の洗浄成分配合のものを選びましょう。

 

 

正しく洗髪するために

1.ブラッシングでシャンプーの下準備をし、先端が丸くてクッション性のあるブラシを軽く頭皮に押し当てながら溶かします。

2.全体をしっかり濡らして予洗いします。髪だけでなく地肌までしっかりと濡らし、頭皮の乾燥を考え、ぬるめのお湯がおすすめです。

3.あらかじめ泡立ててダメージを防ぎます。泡立てネットを使うと簡単でしょう。シャンプーは事前に泡を作っておくようにし、直接つけて髪で泡立てるのは厳禁です。

4.泡を乗せるのは頭皮がメインです。指の腹で優しくマッサージをするイメージで、泡を頭皮に置いて爪を立てず指の腹を使うのが良いでしょう。

5.頭皮を動かすように洗うことがポイントで、手のひらを頭皮にあてて押すようにマッサージしながら洗って血行を促進します。

 

しっかり洗い流すことが何より肝心です。頭皮や髪を健やかに保つには、洗顔と同じですすぎ残しがないことも大切で、シャンプーやトリートメントなどが頭皮や髪に不必要に残っていると、毛穴に詰まってトラブルの原因になったり、髪がべたついたり します。顔よりもすすぎ残しが発生しがちなので、フェイスラインや耳回り、襟足などは特に気をつけて流しましょう。

 

 

知ってるようで知らない 紙と頭皮のお手入れQ&A

Q1:コンディショナートリートメントの選び方は?

 A:お風呂で使うコンディショナーや洗い流すタイプのトリートメントは、髪を滑らかにして摩擦によりダメージを減らすことができるので、女性にはおすすめです。ただし、頭皮に詰まるとトラブルにつながるので、頭皮にはつけず、髪の毛だけに馴染ませて、ヌルつきが取れるまである程度洗い流すのがポイントです。また、洗い流さないタイプのトリートメントはスタイリング剤に近いものなので、ダメージ補修を考えるのであれば洗い流すタイプが良いでしょう。

 

Q2:シリコン入りノンシリコンどっちがいい?

 A:シャンプーやトリートメントに入っているシリコンの役割は、髪の毛の指通りをよくすることで、摩擦を減らす効果があるので、髪のダメージ予防になります。ただし、コーティング力が高いため、地肌についたままにしてきちんと落とさないと、毛穴に詰まって吹き出物や炎症の原因になることもあります。しっかりと洗い流せば落とせるので、すすぎを十分にすればシリコン入りでも問題ありません。ノンシリコンの場合、以前は髪がきしむものが多かったものの、最近はオイルなどを活用して滑らかに洗えるものが増えています。

Q3:「ブラシ」と「くし」はどう使い分けるもの?

 A:「ブラシ」には髪に付着したゴミやほこりを取り除くほか、頭皮に刺激を与えて血行を促進する効果があります。対して「くし」は仕上げに使ってツヤ出し効果を狙うものです。夜のシャンプー前や朝のスタイリング前のブラッシングで頭皮ケアを行い、ストレートの人はスタイリングの仕上げとしてくしを通すのがおすすめです。

 

Q4:カラーリングとパーマーはやめられません。どうお手入れすればいいでしょう?
 A:本来ピタッと閉じているキューティクルを無理やり開いて閉じる工程があるため、キューティクルの隙間から潤いや栄養分、カラー剤などが抜けてしまいダメージとなるのです。ダメージ対応のヘアケア剤に切り替え、ヘアマスクなどのケアを日常的に取り入れましょう。カラーリングの後は、色あせ防止をうたった製品を使うのも効果的です。

 

 

脱毛、薄毛、円形脱毛症について髪の成長が止まる原因とは?遺伝:影響は少ないが、遺伝する場合もあり!

 ☞男性に比べて女性の方が遺伝の影響を受けにくく、ほとんどがストレスやライフスタイルの乱れといった環境要因が原因となります。とはいえ、遺伝の影響はゼロではありません。

 

タバコ:血流低下&活性酸素のダブルパンチ!

 ☞血流を悪くするため、肌だけでなく頭皮にも栄養が行き渡らず、太く元気な毛が育ちにくい状態になります。
また、活性酸素も発生するため、老化が進み、薄毛を進行させます。

 

ストレス:肌だけではなく、髪にとっても大敵!

 ☞活性酸素を発生させて頭皮の老化が進むと同時にホルモンバランスを生み出すため、男性ホルモンが優位になります。すると、男性と同じように毛が抜け落ちやすくなり、毛量が激減します。

ホルモンの乱れ :抜け毛&細毛でボリュームダウン!

 ☞髪とホルモンの関係は密接であり、男性ホルモンが増えると頭頂部や前側の抜け毛が目立つようになります。女性ホルモンが減ると、ハリやコシがなくなり、1本1本が細く弱い毛になってしまいます。

 

睡眠不足: 成長ホルモン不足で新たな毛が育たない!

 ☞きちんと睡眠が取れていないと、成長ホルモンの分泌量が減って新しい毛が育ちにくくなり、 日中受けたダメージを修復する力もダウンします。元気な髪が生まれず、質も低下するでしょう。

 

間違ったヘアケア:乾燥や毛穴詰まりを発生させる原因に!

 ☞頭皮の肌質に合っていないヘアケア剤を使い続けると、頭皮の乾燥が進み、炎症が発生します。また、スタイリング剤などをきちんと落とせていないと、毛穴が詰まり、髪の成長を阻害するでしょう。

 

食生活の乱れ: 極端なダイエットで髪の材料不足に!

 ☞髪はケラチンでできており、その材料になるのがタンパク質です。偏った食事で材料不足に陥っている人が多いと言われていて、タンパク質をケラチンに変えるために必要な亜鉛も不足がちになっています。

 

※現代女性に多い薄毛悩みは正しいケアで予防、改善できる!
 ちょっと前までは男性のためのものというイメージが強かった頭皮&育毛ケアですが。今は多くの女性誌で特集が組まれるほど、女性の頭皮&育毛ケアは大ブームとなっています。薄毛で悩む女性が増えたこと、薄毛をカミングアウトしやすくなったことが理由に挙げられます。

 

実際に女性の薄毛について考えてみると原因は様々で、中でも食生活の乱れや睡眠不足、ストレスなどは現代社会特有のものであり、 肌と同じく皮脂の過剰分泌や血流低下などを引き起こし、毛髪が健やかに育つのを妨害します。さらに、ホルモンバランスを乱して、毛周期にも大きな影響を与えます。

 

男性ホルモンが優位になると、男性型の脱毛のように頭頂部や前面の毛が抜け落ちますし、 女性ホルモンのエストロゲンが減少すると、今度は髪にハリやコシがなくなり、ボリュームダウンします。成長期が短くなり、なかなか生えないため、薄毛に見えるケースもあります。

 

薄毛や抜け毛は40代以上の女性に多く見られますが、20~30代から正しいヘアケアや生活習慣を心がけることで予防できます。また、すでに薄毛が気になっている場合でも、進行を遅らせたり、改善が期待できるのです。女性も加齢ではげるのか ?と聞かれることがあります。

 

男性の場合、年齢を重ねるとツルツルとしたいわゆるハゲの状態になることがありますが、女性の場合は基本的に加齢が原因でハゲることはありません。ストレスや自律神経の乱れなどに起因する円形脱毛症や、全体的に薄くなるびまん性脱毛症などは、加齢によるものではなく立派な疾患です。

円形脱毛症は放置していても治ることがありますが、びまん性脱毛症は難治性と言われており、いずれにしろ脱毛や薄毛が気になる時は一度クリニックへの受診をおすすめします。

 

次回、「化粧品の買い方」~化粧品によって肌質が大きく変わる~

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