キレイな髪を手に入れるためには、あなたの髪を知ることから始まる

髪をとにかくきれいにしたい！そう思ったときはまず、自分の今の髪がどんな状態なのか知ることから始めましょう。髪の状態は一人一人違いますし、すべての人の髪を同じ方法でキレイにすることはできません。美髪のためには髪のダメージに合わせたケアは大切になります。そこで今の自分の髪がどれくらい傷んでいるかチェックする方法を紹介します。

１．自分の後ろ髪を撮影する

☞「自分の後ろ姿見たことありますか？」と聞かれ、見る機会は意外と少ないことに気づくと思います。でも、意外と他人の後ろ姿を見る機会は結構ありませんか？しかも顔が見えなくても髪を見ているだけでどんな人か想像してしまったりしますよね。つまり、あなたも同じように後ろ姿を見られています。

方法は室外に出て、自然光の中で撮ることがおすすめです。それはなぜかというと、傷んだ髪ほど光を透過するので自分の髪のダメージを把握しやすくなるからです。自分がイメージしている髪と実際に他人に見られている髪とのギャップを知って、「今の髪からどんな美髪になりたいか」を考えてみてください。

２．指に髪を巻き付けて、どの部分から傷んでいるか調べる

☞自分の髪は健康か傷んでいるのかをチェックし、髪のどの部分から傷んでいるのかまで把握しておきましょう。方法は、髪の２～３本濡らし、それを右手でつまんで左手の人差し指にくるくると巻き付けてみてください。そして、右手を離した後に髪がどうなるか見るだけです。

健康な髪は元の形に戻ろうとするので、自然と巻き付いた指から離れるはずです。逆に指に巻き付いたままの場合は要注意で、髪が傷んでタンパク質の結合が弱くなっている証拠です。巻き付ける位置を変えるとどの位置から傷んでいるかわかり、髪が元に戻らないは縮毛矯正やパーマがかからないほど髪が傷んでいるということです。

３．純石けんで髪を洗い、「すっぴん」の髪の毛の状態を知る

☞ただし、このチェックの後は髪が傷んでいる人ほどキシキシすると思うので、１と２のチェックだけで自分のダメージが分かったという人は行わなくても大丈夫です。日頃ほとんどの方はシャンプーで髪を洗ったり、トリートメントを使用したりしていると思います。そのほとんどはシリコンや高分子ポリマーを含んだ商品です。

それらの成分は髪に付着し、髪をコーティングすることでツヤが出たり手触りが良くなったりします。それ自体が悪いわけではありません。ただし、髪がキレイになっているわけではなく、あくまで表面を取り繕っているだけということを知っておいてください。そのままでは髪が傷んでいる実感が湧きにくいのが問題なのです。

ここで純石けんの出番です。アルカリ性なので表面をコーティングしているシリコンやポリマーをとかすことができ、余分な成分を落とすことができます。純石けんは必ず成分を確認して、「石けん素地」「純石けん分」「脂肪酸ナトリウム」が９８％以上で、「水」と「グリセリン」以外の不純物が入っていないものを使います。

純石けんを使うと髪が絡まりやすくなるので、指を使って無理やりガシガシ洗うのではなく、摩擦で髪を傷めないようによく泡立てて優しく洗ってください。そしてドライヤーで乾かせば、今のあなたの本当の髪の状態になります。傷んでいる場合は髪に指が引っかかるので、その状態のツヤや手触りを覚えておきましょう。

髪のキシキシはダメージの証拠

「石けんで髪を洗うとキシキシするのは、石けんが髪を傷めるからだ」と思っている人もいますが、実は髪のキシキシはシリコンなどのコーティングが無くなって実感できるようになった蓄積された髪のダメージなのです。顔で例えるとファンデーションを落としてすっぴんになった肌が荒れていたという状態と同じです。

すっぴんで肌が荒れている人は「本当に肌がキレイ」とは言えませんし、すっぴんがキレイな人は化粧品に左右されません。髪も肌と同じです。本当の美髪とはシリコンなどのコーティングに頼らなくてもサラツヤでキレイな髪だと思いますので、正しいヘアケアで手に入れましょう。

髪のセルフチェックから分かること

これから美髪のルールを紹介していくうえで最初に確認しておきたいことがあります。１つは、「髪は死滅細胞なので一度傷んだら治ることはない」ということで、もう１つは、「髪は１か月に約１センチしか伸びず、過去のダメージは蓄積されてしまう」ということです。これは美髪を目指すうえで必須の知識です。

髪に対して過去に行ってきたことが今のダメージとなってあらわれています。髪の長さにもよりますが、ミディアムの人で４年、ロングの人で５年前からのカラーや縮毛矯正によるダメージはすべて毛先に残っています。色が抜けたり、パーマが取れていても関係ありません。痛みの原因となる薬物は残留しダメージを与え続けています。

また、「トリートメントやヘアオイルをしているから大丈夫でしょ」と思っている人は、今すぐその発想を捨ててください。髪は死滅細胞なので治ったり、蘇ったりすることはありません。ヘアケア用品は髪の傷みを目立たないようにコーティングしてごまかしているにすぎません。

美髪のための「信頼できる美容師の見つけ方」

どれほど腕に自信のあるプロフェッショナルな美容師でも、初めて担当したお客様の髪を少し触っただけで髪の状態を１００％把握できるわけではありません。ヘアケアを大切にする美容師はお客様から「いままで髪に対していつどんなことをしてきたか」をできるだけ正確に教えてほしいと思っています。

髪をキレイにしようと決めたのなら今すぐ始めましょう！ただ、世間には髪についての情報があふれ何から始めたらいいか迷ってしまうと思います。確かに様々な研究結果や理論のどれが間違っているか正しいのかすべてが検証されたわけではありません。一般的に正しいと言われていることでも、実は仮説にすぎないものも多くあります。

ただし、答えがないからと言って立ち止まっていてはいつまでたっても髪はキレイになりません。このブログで紹介する内容は、研究結果と美容室という現場で働くプロの美容師が実際に行ってきて「こうすれば美髪になれる！」と自信をもってお伝えできる内容になっています。じっくり読んで１年は続けてください。