「美肌を守るには潤いを守る」~うるおいを逃がさない乳液・クリーム~
目次
水分・油分の不足を上手に補って、ツヤ・ハリを取り戻す
この先、若く見えるか、枯れて見えるか、は「油分」次第
化粧水の後、乳液やクリームをきちんと塗っていますか? 洗顔、化粧水、美容液、そして乳液やクリームまでのプロセスを丁寧にこなしてこそ、保湿が完結します。美容液を塗ると一瞬にして肌にツヤとハリが出ますが、そこにフタをしなければ、せっかく与えた保湿成分が肌表面から蒸散します。
蒸散をブロックするのが乳液やクリームで、化粧水や美容液の潤いを閉じ込めるフタのような役割があります。40代になると天然のクリームと呼ばれる皮脂分泌が減りますから、油分を含むクリームは必須です。ツヤっぽい質感にしたいならオイルもおすすめです。
特に20代の頃オイリー肌だった方は、化粧水や美容液の後は自分の肌から分泌される油分で保湿は十分と考えがちで、まだクリームに対して抵抗があるようです。しかし、肌表面から水分が逃げてしまうと、水分と油分のバランスが乱れ、様々な肌トラブルを引き起こします。
油分が不要なのはせいぜい20代までで、40代は油脂が減っていることを自覚すべき世代なのです。しっとりつやっぽく見えるか、パサついて見えるか、この先若く見えるかは「油分」にかかっています。
目元や口元はつけすぎると逆効果!クリームは「適材適所」で
先ほど油分の必要性を説きましたが、使用量を間違えると美しい仕上がりから遠ざかってしまいます。つまり、足りなくてもつけすぎても意味はないのです。中でもつけすぎに注意したい場所が、目元や口元といった皮膚が薄いところです。この部分にオイルがたっぷり入った重みのクリームを塗ると、それが重みとなりたるんでしまうこともあるので要注意です。
オイルが多めに配合されたものは、とろけるような質感が魅力で、エイジング効果も優秀です。しわにすっと入り込むため、塗った瞬間はしわがなくなったように見えますが、皮膚の薄いところにマスクのようにたっぷり塗ると、その重みが肌負担となることも少なくありません。
乳液だけでは物足りない方はクリームをぜひ取り入れてほしいのですが、他の部分の4分の1の厚さしかない目元の皮膚には負担になることもあります。みずみずしくて軽さのあるものを選び、薄くラップをかけるくらいのイメージでつけましょう。
そして、つける前もつけた後も、体温を利用してクリームをとろけさせ、少し時間をかけてしっとりなじませることです。このひと手間で、見違えるようなハリとツヤが生まれます。
夜は排泄の時間。「守る」ケアは軽めでも、肌は納得する
朝のひと手間でその日の肌のコンディションが左右されるから、朝20分かけてのスキンケア作業は丁寧に行います。日中の化粧崩れも肌の乾燥も、朝のスキンケア不足が原因です。結局、朝のスキンケアの手を抜けば、その分メイク直しや特別なケアに時間を割かなくてはなりませんから、 朝に時間をかけてケアする方がはるかに効率的です。
朝のスキンケアに手をかければ、日中に浴びる紫外線や花粉、ほこり、大気汚染のダメージを最小限に抑えられるので、夜寝る前にリカバリーのための特別なケアをしなくて済みます。もちろん、炎天下で過ごした、北風に吹かれたなど、日中過酷な状況に置かれていたら、その日のうちに早めのスペシャルケアが必要です。
それでも、朝20分のケアをしていれば、夜は軽めでも十分で、過度の甘やかしは不要です。睡眠は日中ダメージを受けた細胞が修復される大切な時間ですから、夜遅くまでスキンケアに時間を割くよりは、早めに寝て自己回復に努めた方が賢明です。
翌朝は早く起き、ゆったり時間をかけてスキンケアを行うことで、「美習慣」のスパイラルが生まれます。
クリームやオイルは、温めて使うひと手間で肌がツヤめく
40代になると肌の乾燥が進みますが、その代表的な原因に皮脂分泌量の低下が挙げられます。チーズたっぷりのこってりしたものや、揚げ物などの油っぽい食事も少しずつ受け付けなくなってきて、油そのものを摂取する機会が減っています。
摂取する油分が少なければ、自分の肌から分泌される油も減り、肌が乾燥しやすくなるのも当然です。
そんな肌が最も油分を欲するのが秋から冬にかけてで、この時期は寒さの影響で皮脂分泌が減るので、外から補うことが必須です。ただ、冷えて固くなった肌にクリームやオイルを馴染ませるには温めるひと手間が必要で、蒸気で肌をほぐすスチーマーがあればベストです。
もしなければクリームを塗った上から蒸しタオルを 肌ギリギリまで近づけて肌を蒸らすと浸透しやすくなります。軽く濡らして絞ったタオルをラップにくるんで1分ほどチンしたら、顔から3センチまで近づけてスチームの力で蒸らします。タオルの内側が思った以上に熱くなってることもあるので、火傷には注意してくださいね。
30秒ほどのスチームタオルで血行がスムーズになり、肌にクリームが溶け込んで跳ね返るすようなハリとツヤが出ると、肌色がぱっと華やいでワントーン明るくなります。
クリームをたっぷり塗って馴染ませる。これで日中負けない肌が完成する
朝のスキンケアの中でも、じっくり時間をかけて馴染ませるの必要があるのがクリームです。化粧水で保湿をし、美容液で美容成分を与えた後、こっくりとしたクリームをたっぷり塗ります。この量は通常の1.5倍。これは夏でもで、皆さん必ず驚かれますが、クリームはそれほどまでに40代の方にはたっぷり使っていただきたいアイテムなのです。
目元や口元に塗るクリームはラップをかけるように薄くとお話ししましたが、頬は別です。空調の効いた室内で1日を過ごす人ならなおのこと、クリームをしっかりとが基本です。なぜなら、エアコンで肌が乾燥してしまうと、余分な皮脂が出てベースメイクが崩れてしまうからです。
朝たっぷりクリームを塗ることで、いつまでたっても肌が乾燥しないので、つけたての美しさが長持ちします。たっぷりクリームを塗るとメイクが揺れそうと思う方もいますが、これは肌にしっかり馴染ませていないからで、手のひら温めたクリームを塗したら、少し時間を置いて肌と一体化するまで待ちます。
こうすると、次に塗る下地やファンデーションが滑ることはありません。また、これは基本中の基本ですが、クリームを塗る際はぎゅうぎゅうとマッサージをしないことです。
肌摩擦を抑える乳液クリームの塗り方
◇ステップ1:手のひらになじませる
☞クリームや乳液を取り、手のひらを合わせてなじませ、人肌に温めます。クリームに含まれている油分が緩み、親和性がアップ。
◇ステップ2:手のひらで肌を包む
☞優しく肌を包み込むようにしながら、顔全体に馴染ませます。手のひら全体でつけることで、肌摩擦が抑えられます。
◇ステップ3:目元などの細部はピアノタッチで
☞皮膚が薄い目元は、こめかみを引き上げてしわを開くようにして、そこにクリームをとんとんと 優しいタッチで塗り込んでスペシャルケア。
◇スペシャルケア:蒸しタオルを近づける
☞水を絞ったタオルを1分チンして蒸しタオルを作ります。クリームを塗った顔に近づけ、蒸気を当てて30秒で、肌が明るくなります。
潤いを逃がさない乳液クリーム
<乳液>:クリームより軽い質感が好みの方は、するっとなじむ。乳液をたっぷりつけたら、時間を置いてなじませて。
①化粧水の前に使うことで肌のきめが整い、ふっくらと持ち上がる。
フィトチェーン リファイニングソフナー 200ml5000円(コスメデコルテ)
②皮脂をコントロールするので夏に最適。
アベンヌ クリナンス エクスペール エマルジョン39g2600円(ピエールファーブルジャポン)
③オイルが絶妙にブレンドされた、滑らかに伸び広がるミルク肌がしなやかに変わる。
レステッドスキン ミルク100ml4800円(セルヴォーク)
④ハリが乏しくなる世代の肌を考えた。乳液、化粧液とセットで使うのがおすすめ。
エンリッチ乳液Ⅱしっとり30ml1700円(ファンケル)
⑤まろやかな質感とワイルドローズの贅沢な香りが特徴。
ワイルドローズ モイスチャーミルク 70ml3800円(ヴェレダジャパン)
<クリーム>:こっくりした質感で大人の乾いた肌を包み込み、潤いのベールを形成。乾燥しやすい方は夏もクリームを。
①人型セラミドが外的刺激をブロック。ダメージに弱い肌におすすめ。
アヤナスクリーム コンセントレート 30g5500円(ディセンシア)
②リッチな成分を配合。
資生堂エッセンシャル イネルジャ モイスチャライジングクリーム50g6500円( 資生堂インターナショナル)③乾きやすくなる肌に継続的に潤いを与えて立て直す
モイスチャーサージ 72 ハイドレーター 49g6000円(クリニーク)
次回、「肌老化の原因は紫外線」~UVケアで肌年齢と美しさが決まる!~
関連情報