マッサージや治療は専門的な知識があり自分が納得できる場所で行う　効果が怪しいものに注意

整体で頭蓋骨の歪みは治らない

頭蓋骨は人の手の力で動かせませんし、そもそも事故以外でずれることはないと言われています。小顔整体などの施術で押す力では頭蓋骨の歪みを矯正して、骨格を変えることはできないようです。もしも、整体で顔の輪郭が変わったとしたら、それは骨が動いたわけではないのです。

それは、筋肉のハリがほぐれたり、むくみが流れたりしただけです。一時的なものなので少し時間が経てばまた、戻ってしまいます。頭蓋骨とは脳を収容している空間（頭蓋腔）を囲んで守っている骨で、いくつかの骨がびっちりと接合しています。

ずれることはありませんし、もしもずれてゆがんだりしたら脳を圧迫して命に関わる状態になります。子供の頭には頭頂部に「大泉門」という空間があり、骨と骨の接合も緩くずれやすいですが、これは胎児がお腹から出てくるときに、頭蓋骨のパーツを重ねて産道を通りやすくするためのものです。

２歳ごろまでには完全に閉じ、それ以降ずれたり歪んだりすることはないようです。ただし、下あごについては、もともと口の開閉のために接合部が蝶番のような構造になっているので、大きく笑ったりあくびをしたりした弾みに結合が外れたり、ずれたりすることがあります。

小顔整体の誇大広告には措置命令が出たことも

この小顔整体の誇大広告は以前から問題になっていて、２０１６年にはついに消費者庁が全国の小顔サービス９業者に対して「頭蓋骨の歪みやずれを手で矯正することで、小顔になりかつそれが持続するかのように示す広告には根拠がない」として景品表示法違反による措置命令を出しました。

それでもなお、骨を動かすという小顔整体の広告は後を絶たないようです。小顔になりたいのは女性の永遠の願いですが、やみくもに手を出さないように気をつけましょう。同じ投資をするのなら、えらの筋肉にボトックス注射を受けるほうがよほど確実な小顔効果があるでしょう。

リフトアップに美容鍼はまやかし

ある程度の美肌効果はありますが、美容鍼のリフトアップ効果は永遠ではないと言われています。鍼の効果で一時的に筋肉が活性化するかもしれません。即効的なリフトアップ効果や美肌効果があると言われている美容鍼ですが、実状は違うようです。

細い鍼が顔に何十本も刺さっている様子は絵的にもインパクトがあり、タレントさんなどのきれいの秘密として紹介されたりもしています。どうして鍼を刺すだけでリフトアップや美肌効果があるのでしょうか。その秘密は筋肉の働きにあります。

美容鍼は皮膚の奥の表情筋に刺すので、刺激によって筋肉がいったん収縮します。そのあとに鍼を１５分程度そのまま置いておくことで周辺の血行が良くなり、筋肉が緩んで活性化します。普段使わず硬くなった表情筋に刺すことで、伸縮が良くなってリフトアップ効果を発揮します。

また、顔全体の血行が良くなってくすみやむくみがとれ、小顔や引き締め効果も得られるのです。とはいえ、その効果は一時的なもので、一般的には２～３日と言われています。美容鍼でリフトアップした顔がそのまま定着しませんし、定期的に通ってもクセづけられるわけでもないようです。

美容鍼は一定の効果ありだが過信は禁物

ただし、美容鍼にはコロコロローラーやかっさのような肌への弊害はなく、逆に一定の美肌効果があるので、否定するわけではありません。鍼を刺すことで肌の表面や真皮に細かい傷がつきますが、その傷を修復しようとして肌が活性化します。

摩擦による負担やコラーゲンによるダメージを与えることはなく、新陳代謝を高めることができます。過信せずに上手に付き合えば、いい美容法と言えるでしょう。おすすめはここぞという日に受けることで、女優さんなどは撮影前受けるなどの使い方をしているようです。

まつエクは重さがまぶたに負担をかける

まつエクでは本数を減らす、軽いものに替えるなどの工夫をしないと、せっかくまつげはフサフサでも目がぼんやり見えてしまい効果が感じられなくなる可能性があるようです。毎朝マスカラを塗るよりも楽で、目をぱっちりと印象的に魅せる効果が高いまつ毛エクステが人気です。

しかし、そのトラブルというとまつげが抜けやすかったり、眼球に傷がついたり、接着剤でまぶたがかぶれたり、などが知られています。でももう一つ、まぶたが重く垂れさがってくる「眼瞼下垂（がんけんかすい）」という病気があります。

この病気がまつエクによって進行しやすいことはあまり知られていないかもしれません。その理由は、まつエクの重さです。日本人のまつげの平均本数は１２０本程度（上まつ毛片方）ですが、エクステは両目で１２０本程度つけるのが一般的だそうです。

まつげの量が１．５倍になり長さも長くさらに接着剤の重さも加わるのでまつげはもちろん、まぶたや周囲の組織にとっても大きな負担です。軽さを売りにしたタイプのものも出ていますが、それくらいまつエクに重さを感じている人が多いということでしょう。

まぶたを持ち上げる力が劣化し老け顔に

眼瞼下垂の眼瞼＝まぶたのことで、上まぶたの目の奥には眼球に沿うように「上眼瞼挙筋（じょうがんけんきょきん）」という、上まぶたを持ち上げる筋肉がついてます。まつエクの重さを支えることでこの筋肉に負担がかかって伸びてしまったり、筋肉とまぶたをつなぐ腱が弱ってしまったりすると、上まぶたが思うように上がらなくなってしまうのです。

また、厳密にいうと眼瞼下垂とは異なりますがまぶたの皮膚自体が重さによってたるんでしまい、眼瞼下垂と同じ症状になることもあります。いずれも１回のまつエクでなるものではありませんが、何か月、何年と続けていれば少しづつ悪化することは確実です。

できる限りこれを機に卒業するか、本数を減らしたり軽いタイプに替えたりするなどの工夫をいてほしいものです。眼瞼下垂はコンタクトレンズや目をこするクセによる刺激、加齢によっても悪化し、ひどい場合には手術するしかなくなるので、注意が必要です。

まぶたがくすむのはつけまつげのせい

つけまつげによるまぶたのくすみは、接着剤によるかぶれが原因ですので使う回数をできるだけ最小限にしましょう。メイクをオフしてもブラウンアイシャドウを塗っているかのようにまぶたが茶色くくすんでいるように見える人は注意が必要です。

くすみの原因には、アイメイクをゴシゴシこするように落としていたり、目をこすったりする摩擦で色素沈着を起こしているケースが多いようですが、中にはつけまつげによるトラブルの場合もあるようです。つけまつげのもっとも大きな問題は接着剤にあります。

つけまつげを一日中剥がれないように密着させるために接着力が強く、そんなものを敏感な目の際につけ、はずすときは引っ張って無理やり剥がすのですから、毎日のように使っていれば炎症や剥がす刺激で色素沈着を起こしがちなはずです。

接着剤の成分はラテックス（主に合成ゴム）やアクリル樹脂であり、肌に合わない場合はかぶれを起こすこともあります。接着剤が強すぎるとまぶたやまつげにくっついて残ったりしますが、それを取るためにゴシゴシこすってしまい、色素沈着を招いているケースもあります。

つけまつげをやめられない人は、使い回数をできる限り最小限にし、はずすときはつけまつげの先端ではなく根元を持ち、肌に負担のかからないように目頭から目尻にかけてゆっくりと慎重にはずします。やみくもに製品付属の接着剤を使用せず、自分の肌に合うものを見つけて常備することも大切です。

ちなみに二重まぶたを作る”二重のり”もつけまつげと同様の接着剤を使用しており、かぶれの報告が増えています。こちらも自分の肌に合うものを吟味し、使い過ぎに注意しましょう。

頭皮マッサージで髪は増えない

薄毛を本気で何とかしたいのなら、クリニックで診察を受けるのが一番の早道です。頭皮の血行不良以外にもっと大きな原因がある場合が多いようです。男性も女性もある程度の年齢になると気になり始める「薄毛」は人によっては大きな悩みだと思われます。

頭皮をもんだりたたいたりすると、血行が良くなって薄毛予防に効果があると信じられていますが、残念ながらそれだけではほぼ気休めにすぎないのです。健康な髪は、いくつかの条件がそろわないと生えないしくみです。

毛根に毛のもとになる「毛包幹細胞（もうほうかんさいぼう」があること、活性力の強い悪玉男性ホルモン「ジヒドロテストステロン」が過剰に分泌されていないこと、栄養状態がいいこと、貧血がなく全身の血行がよいこと、、、などこれらが大前提にあるようです。

特にホルモンの影響は甚大なので、薄毛が気になったらまずは何よりクリニックで検査を受けて、適切な治療方針に沿って対策をしましょう。自己流で行うことは、症状の改善を促すどころか、逆に悪化を招き取り返しのつかないことになるケースも考えられます。

かかとのケアのやりすぎに注意！

軽石ややすりは２週間に１回程度の頻度で十分で、それ以外の日はしっかりと保湿して柔らかく保つケアをしましょう。かかとの皮膚がほかの部分に比べて厚くゴワゴワしてしまうのは、たくさんの刺激を受けているからです。

歩くときは体重を支えていて、靴との摩擦が起きていますし、体重が重いとより厚くなりやすいと言われています。かかとに軽石ややすりなどを使う場合は、不要な部分だけを少し削るのはいいのですが、たいていの人は削りすぎてしまいます。

すると削る摩擦に加えて、歩くときに足を守るものがなくなるので、より早く角層が再生してしまうのです。軽石を使うのはたまににして、それ以外の日はガサガサしていても保湿クリームを塗るだけにし、しっかりと保湿することで不要な角化を抑えることができます。