美肌の秘密はファンデと日焼け止めにこだわるだけ
目次
化粧下地のデメリットと選び方 日焼け止めは肌の老化を防ぐ最も重要な化粧品の一つ
強力な化粧下地は毎日使うと肌が劣化する
「メイクしたての肌が続く」「夕方になっても肌がテカらない」このような皮脂崩れをふせぐとうたう化粧下地ですが、毎日使うことは長い目で見ると肌にとってよくありません。皮脂崩れを防ぐ成分は、「フルオロ変性シリコーンレジン」というものが主流で、フッ素を加工したシリコーン樹脂です。
粉体表面に撥水・撥油性を持たせた汗や皮脂に溶けない加工を施しています。非常に強い被膜剤なので、毛穴詰まりしやすくニキビの原因になりやすいです。クレンジング剤は本来、油脂が理想ですが、フッ素系シリコーン樹脂のような強力な被膜剤は、ミネラルオイルかエステル油でないとなかなか落ちません。
ミネラルオイルなどは、肌に直接触れると皮脂を吸収し乾燥を招きます。こんな油で毎日洗えば肌は確実に負担を蓄積していきます。皮脂崩れを防ぐ下地は、ここぞという大切な日だけ使うのがよいです。あるいは優しい下地を塗り、その上に重ねると比較的オフしやすくなりますよ。
皮脂崩れを防ぐ下地の注意点
単にメイクの持ちがよいレベルでなく「皮脂崩れ防止」を売りにした下地には注意してください。この魔法の正体は、主にフッ素系シリコーン樹脂です。下地の主成分であるシリコーンにはしっかり溶けるのに、そのほかの油(油脂など)には溶けないもので、強力な粉体被膜剤です。
このシリコーン樹脂これ自体には刺激はないのですが、水分や油脂にはほとんど溶けないためエステルオイルやミネラルオイルなどの強力なクレンジングが必須です。これが肌の負担になり、洗い残した成分が毛穴に詰まってニキビになることもあります。
皮脂崩れをブロックする下地に含まれるフッ素加工されたシリコーン樹脂(名前の一部に「フルオロ」がつく成分はこの可能性が高い)を配合していると、パウダーの場合と違い、リキッドは肌に密着し、触れる面積が大きくなるため、皮膚への負担が大きくなりやすいです。
崩れにくいのにさっと落ちる下地を選ぶコツ
1.強力な皮脂崩れ防止下地を塗る場合は、優しい下地の後に重ね塗りすると洗浄しやすくなる
2.皮脂を吸着する粉(酸化チタンなど)が多いと崩れにくくなる
3.クリームよりもミルク(二層式)のほうが崩れにくく、特にウォータープルーフだと〇
崩れにくいメイクほど強いクレンジングが必要なため、強力な崩れ防止の下地を使うことはすすめません。でも裏技を使うことで比較的ましになります。落としやすい下地(か日焼け止め)を塗り、その上に崩れ防止の下地をのせます。
単品使いよりは崩れにくく、肌に直接膜を張らないので比較的クレンジングが容易になります。そこであまり崩れず油脂でも落ちる下地もあります。界面活性剤には洗浄作用があるためこの量が少ないほど崩れにくくなります。
ミルクは乳化用に界面活性剤が少ないので、クリームよりも崩れにくいのです。ミルクは自分で容器を振って中身を混ぜる二層式のものです。さらに酸化チタンなどの「紫外線散乱剤」や「タルク」などのパウダー成分は皮脂を吸着する性質があるので、これらが多いと崩れにくくなります。
ただし、金属アレルギーの人はこれらの作用を持つ成分でも「酸化亜鉛」や「酸化鉄」の表示があるものは肌に刺激となるので、避けるようにしましょう。一概には言えませんが、紫外線散乱剤ベースのミルク(特にウォータープルーフ)はわりと崩れにくく、油脂クレンジングでも落とせます。
大人の女性がベビーパウダーを使うとニキビ肌に
ベビーパウダーは赤ちゃん用の商品だから肌に優しそうだし、リーズナブルです。なのに肌に塗るとテカりをおさえて、毛穴レスの美肌に見えるなど意外な実力が注目され、化粧下地やパウダーの代わりに使う女性がいるようです。
ベビーパウダーは赤ちゃんのあせもを防ぐ商品なので、毛穴を閉じて汗や皮脂を防ぐ「酸化亜鉛」を配合しています。酸化亜鉛は化粧品にも使われますが、ベビーパウダーに使われている酸化亜鉛は実はちょっと違います。
なぜなら、化粧品と違いベビーパウダーはの酸化亜鉛はコーティングされておらず皮膚と反応して、微弱な炎症を起こして毛穴を引き締める作用(収れん作用)があります。一時的に毛穴が引き締まるので喜ぶ人も多いですが、皮脂分が多い大人の場合は毛穴が詰まりなどの原因になる場合もあります。
肌に優しいパウダーとしてはルーズパウダーやフェイスパウダーがおすすめです。結合剤が少なく低刺激だからです。
※結合剤:粉体を固めるために使われる油分で、少ないほど被膜が優しいです。ルースパウダーは結合剤をほぼ含まず、フェイスパウダーは多少使われているがそれでも少なめになります。
最強の美白&老化対策コスメは「日焼け止め」
大人の女性が化粧品に求める効能といえば、「アンチエイジング」と「美白」かと思います。その両方を応援してくれる最強コスメは、日焼け止めです。極端に言えば、超高級美容液よりコンビニの安い日焼け止めのほうが美容効果は高いのです。
シミや日焼けの最大の要因が紫外線ということは、大人の女性なら常識だと思いますが老化の最たる原因も紫外線なのです。これを「光老化」といいます。一説では老化の原因の約8割が、この光老化によるものだと言われています。
紫外線を防ぐには日傘や帽子もよいですが、これだけだと地面から反射する分は防げないので、やはり日焼け止めが必須です。紫外線は季節や天候に関係なく降り注いでいるので、日中は欠かさずに塗るのがおすすめです。
ただし、常にSPF50レベルの日焼け止めを塗るのは考えもので、SPFが高いと肌への負担も増えがちになります。日常生活では高くてもSPF30程度で十分で、屋外に長時間いるときだけSPF50のものを使うとよいでしょう。
紫外線と日焼け止めの基礎知識
強い紫外線「UVーB」は即座に肌に炎症を起こし、日焼けやシミの原因になります。一方で、「UVーA」は浴びてもすぐには影響がありません。しかし波長が長く肌の奥に届くため、細胞をジワジワ傷つけます。DNAやコラーゲン・エラスチンを作る細胞が何度も傷つくとシワやたるみの原因になります。
「SPF」とは、シミの原因UVーBを防ぐ指標のことです。UVーBを浴びるといずれ赤みを伴う炎症(サンバーン)を引き起こしますが、SPF30ならこのサンバーン発生までの時間を30倍遅らせることができるという意味となります。
現時点で発売されているものではSPF50+(SPF51以上)が最高レベルです。「PA」はシワの原因UVーAを防ぐ指標です。「+」マークの数でレベルが表されますが、こちらは現時点で「PA++++」が最高値となります。
SPFは「紫外線を浴びてから肌に炎症(サンバーン)が起きるまでの時間を通常よりもどのくらい遅らせられるか」を示す数値です。普段20分でサンバーンを起こす人がSPF10の日焼け止めを塗ると、理論上はサンバーンを起こすまでの時間が10倍の200分まで延長されます。
しかしSPF試験は、かなりの厚塗りの前提で実験しているため実際にはその数値の5分の1程度の効果と考えて、できるだけ頻繁に塗りなおしをするのがよいと言われています。UV-Aは線維芽細胞の破損を、UV-Bは炎症とメラニンの発生を引き起こします。
紫外線「吸収剤」と「散乱剤」の使い分けとは?
「紫外線吸収剤」とは、紫外線エネルギーを熱に変えて外に放出するものになります。紫外線防御力や使用感は良いのですが、肌が乾燥しやすくまれに刺激になる場合もあります。成分が紫外線を浴びて化学反応を起こすことで生じるので、一日の終わりには肌が疲れている感じになります。
「酸化亜鉛」「酸化チタン」に代表される「紫外線散乱剤」は、物理的に紫外線を跳ね返すだけなので、肌への負担はほぼゼロです。ただ白い粉末なので配合量によっては白浮きしやすく、紫外線防御力は吸収剤に劣ります。また金属アレルギーの人には酸化亜鉛は合わないことがあります。
日常生活にはSPF50は不要なので、SPF30までで散乱剤ベースのものを使うのがよいでしょう。長時間外にいるレジャーやマリンスポーツなどでは必要に応じて、紫外線吸収剤を活用しSPF50程度のものを使い分けてください。いずれも「PA++」以上のものを目安にします。
吸収剤の刺激が不安な人には、最初に散乱剤ベースの優しい日焼け止めを下地として塗り、その上から吸収剤の日焼け止めを塗ると、乾燥や刺激がある程度防げます。重ね塗りする分UV防止効果も多少はアップしますので、試してみてください。
また、NGな日焼け止めとして「ジェル・スプレータイプ」があげられます。ジェルはアルコール系の溶剤が多く、刺激を感じることもあり、また紫外線吸収剤は、環境への悪影響の懸念や体内に入った場合のリスクも未知数です。スプレーは呼吸器から体内に吸い込んでしまう危険性があります。
そのほかに、「油脂入り」の日焼け止めもよくありません。油脂や植物オイルが多く入ったものは、日焼け止め効果が高くなりますが、オイルが酸化して皮膚に色素沈着することがあり、シミやそばかすの原因になるので避けましょう。
<紫外線防止剤の一覧>
・紫外線散乱剤:二酸化チタン、酸化亜鉛
・紫外線吸収剤:(低刺激)メトキシケイヒ酸エチルヒキシル、ドロメトリゾールトリシロキサン、
(中刺激)メトキシケイヒ酸オクチル、ジエチルアミドヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、オキシベンゾンー4、テレフタリリデンジカンフルスルホン酸
(高刺激)オキシベンゾンー3、ブチルメトキシジベンゾイルメタン
「リップティント」は唇がどす黒くなる?!
メイク用品に欠かせないのが「赤色3号」などのタール色素です。最近はミネラルコスメが人気で酸化鉄などで色を付ける(酸化鉄はもともとオレンジ色)化粧品もありますが、発色の美しさはタール色素に及びません。
タール色素に刺激はありませんが、アレルギーを発症する人もいます。これはタール色素すべてがダメなのではなく、「黄色5号はダメ」などのピンポイントで発症するようです。ですが、それを除けばふつうは心配いりません。
若い女性に最近ブームなので、色鮮やかな唇になれる「リップティント」で、肌質や体温によって、人それぞれ違った発色になる点も人気のようです。このしくみは、そのときのPHに応じて成分が化学反応を起こし、色が変化するのです。
しかし化粧品の皮膚刺激とは、そもそも皮膚の上で起こる化学反応が原因であり、それによって成分が肌のタンパク質と結合すると色素沈着して唇の色が汚くなったり、唇が荒れたりすることもあるので、あまり使うのはおすすめしません。
万能コスメではないBBクリームの中身
韓国コスメとして人気になり、今では日本でも定番の「BBクリーム」ですが、1本で保湿剤、下地、ファンデーション、日焼け止め、美容液などの何役もこなす利便性のため人気です。BBクリームには定義はなく、成分構成はクリームファンデーションとほぼ同じです。
なおスキンケア効果が高いと宣伝している商品が多いようですが、メイク用品である以上紫外線吸収剤や散乱剤などが主成分であり、スキンケア効果は別物と考えるのが妥当でしょう。BBクリーム=低刺激という印象の女性も多いと聞きます。
しかし、実際に使われている成分を見ると特別そういうことはありません。被膜は下地やリキッドファンデーションよりも強く、肌への優しさは普通の下地+パウダーファンデーションのほうがよいと思われます。
BBクリームに便乗して登場した「CCクリーム」のほうが、色味や被膜は弱めです。もともと肌に悪いファンデーションは少なく、BB・CCクリームも悪くはないですが、これといって特にこだわるほど良い理由もありません。
化粧品の保管場所に気をつけてますか?
ひんやり気分を味わいたいのか、それとも腐るのが心配なのか基礎化粧品を冷蔵庫で保管している女性がいますが、冷蔵保管を指定されている商品ならともかく、そうでなければむしろ良くありません。内容物が沈んだり、固まったり、成分が分離して本来の効果を発揮できなくなります。
基本は陽の当らない冷暗所で保管しましょう。クリーム系のクレンジングは、水分が入ると洗浄作用が弱まってしまうため、もとからお風呂場では使わないように注意喚起されていることが多いです。それ以外の洗顔料やクレンジングは、消費期限(開封後は2~3か月が目安)以内ならバスルームにおいても大丈夫です。
ただし、プッシュ系のクレンジングボトルは、空中の水分が中に混入しやすいのでできれば、2か月以内くらいで使い切るようにするのが理想です。
美肌の秘訣は洗顔を肌に優しいものに変えるだけ
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