あなたのストレス改善法はなんですか？　

触れて温めると肌のターンオーバーが促進される

リラックス効果は間接的にも直接的にも肌に働きかけるのがいいでしょう。リラクゼーションが皮膚に作用することの根拠は副交感神経が優位になることで毛細血管が拡張したり、活性酸素が減少するので肌にいいのです。これは間接的な作用になります。

一方皮膚には味覚、触覚、聴覚、視覚、嗅覚のすべての受容体があり、角質バリアを形成する表皮細胞に作用します。そのため五感を刺激するリラクゼーションは、肌細胞に直接働きかけ、皮膚のターンオーバーを促進させて肌バリアを回復させるという直接的な作用もあります。

身体を温めると副交感神経が優位になり、肌の回復効果を高めることができます。

＜心を癒すタッチが肌にも効く！＞

◇ハグ：スキンシップやハグは幸せホルモン＝オキシトシンの分泌を促し、幸福感や安心感をもたらし、ストレス軽減作用もあります。

◇ホットタオル：目の動眼神経や首の迷走神経は副交感神経になります。ここを温めることでリラックスした状態になり、疲れも取れやすくなります。

身体を温めコリをほぐす簡単マッサージ

どれもスキマ時間に手軽にできる方法ばかりで、これらの動きでリンパの流れをよくすれば、自律神経やホルモンバランスを整えるのに役立ちます。

◇ツメもみ：爪の生え際にある井穴（せいけつ）というツボを刺激します。ここは神経線維が集中しているので刺激が瞬時に自律神経に伝わって、血行を促進します。足の爪も併せて行うとさらに効果がＵＰします。

（刺激する場所）☞ツメの生え際から爪の両端の下２ミリほどの場所を刺激する。薬指の小指側はアンチエイジングに効くツボ、ホルモンバランスを整え、老化現象を遅らせる作用があります。

（やり方）

①親指から順番に、手のツメの生え際を反対の手の親指と人差し指でつまみ、ぎゅーと押します。

②両手の５本の指を１０秒ずつ刺激し、１日３～５セットを目安に行う。足のツメも同様に行うと効果的で、特に入浴後は血行が良くなっているのでアンチエイジングに効きます。

※食後１～２時間は消化器官に血流が集まっているので避ける。妊娠初期も避けること。

◇肩甲骨はがし：肩こりや首コリの改善に同じ姿勢を続けて緊張状態になった筋肉を和らげるだけでなく、首に通っている自律神経に働きかけて頭もすっきりします。湯船の中でやるとさらに効果的です。

（やり方）

①手を鎖骨のあたりに置き、両肘を横に開いて上げられる位置まで上げます。立った姿勢でも座った姿勢でもＯＫ

②両肘を下に下げないように５秒かけて後ろに引き、肩甲骨をギュッと寄せたままひじを下げて脱力を５回繰り返します。

◇就寝前の背伸びストレッチ：気持ちよく伸びをして全身を緩めるストレッチで、一日緊張し続けて硬くなった筋肉をほぐします。深い呼吸をしながら行えば、リラックスして眠りの質も上がります。

（やり方）

①布団の上にあおむけになり、万歳をするように両手を上に伸ばし手を組みます。

②ゆっくりと両手と両足を伸ばしながら、背伸びをして３０秒キープします。手と足の指先が上下に引っ張られるようにイメージすると気持ちいいです。

自律神経を整えるには甘みと苦み

甘味と苦味を利用してリラックスと気分転換をしましょう。味覚には甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の５種類があり、このうち甘味は脳内の心地よさを感じる部分を刺激し、βーエンドルフィンなどのホルモンを分泌させます。これにはストレスを和らげ、心身をリラックスさせて快楽を持たす作用があります。

一方、苦味の成分はストレス解消に役立つと言われいます。コーヒーや紅茶に含まれるカフェインには中枢神経系に作用して疲労感を和らげ、気分を高揚させる働きがあり、気分転換に役立ちます。また、味覚と嗅覚には密接な関係があり、ハーブティーなど双方を同時に刺激するとリラックス効果が高まり、就寝前に飲めば入眠効果も期待できます。

＜プラス香りで癒しの時間を演出！＞

◇美肌にいいハーブティー

・ローズヒップ：レモンの約２０～４０倍のビタミンＣ。

・ヒース：メラニン生成を防ぐアルブチン配合。

・ハイビスカス：ターンオーバーを促し美肌に導く。

・エルダーフラワー：内側からすっきりデトックス。

◇おすすめのおやつ：甘味と苦味が同時に味わえるビターチョコレートは、ティータイムのお供に最適。

癒しの音でストレス軽減

静かな曲や自然界のノイズが心に癒しをもたらします。音楽が心を癒す効果は、古代ギリシャの古くから知られています。音楽療法は「同質の原理」が治癒力を高めると言われ、心身が疲れているときはゆっくりとしたテンポの静かな曲を聴くのがおすすめです。

人は五感を通して「１／ｆのゆらぎ」を感じると、生体のリズムと共鳴し快適と感じます。「１／ｆのゆらぎ」とは、予測できそうでできない偶然性と期待性を持つゆらぎのことです。人間の心拍の感覚の変化はこの「１／ｆのゆらぎ」と言われており、これらのノイズは私たちの身体ととても好相性です。

自然界では雨音や小鳥のさえずり、小川のせせらぎなどがあり、これらを聴くだけも癒しの効果があります。

＜リラクゼーションに適した２つの音＞

・雨音などの自然界の音で「１／ｆのゆらぎ」

・スローテンポの静かなクラシック

植物に囲まれてポジティブに暮らす

生花や観葉植物で目と心に安らぎを与えましょう。人間は８割以上の情報を視覚から得ていると言われています。また現代はパソコンやスマホの普及で、目だけではなく脳も疲れやすくなっています。視覚を活かした手軽で有効なリラックス方法としておすすめなのが、生花や観葉植物です。

これらには怒りや不安などネガティブ感情を改善し、ポジティブな感情のサポートする働きがあります。インテリアとしての見た目や香りを楽しみながら、日常の過度な視覚への刺激を和ませましょう。また、瞑想や睡眠で目からの情報を遮断し、脳の視覚野を休ませることも重要です。

＜視線の先に観葉植物やバラを置いてみましょう＞

バラの生花を鑑賞することによって、副交感神経が活性化して交感神経が抑制されたという研究成果も発表されている。

まとめ

あなたにはどのリラックス方法が合っていたでしょうか？ぜひ、いろいろと試してみてお気に入りの方法を見つけてください。音や香り、花や植物を見ること、甘味や苦味を感じることなどどれも人間の本来持つ五感に集中してマインドフルネス（いまに集中する）の状態になることに休息の効果があります。

また、自分の好きなことに没頭することも同じ効果が期待できます。普段の生活ではやらなくてはいけないこと、あるいはなんとなくダラダラすごしてしまうことが多く、どちらも自分が主体的ではなく。なんとなく流されているだけなのかもしれません。「自分のために意識して好きなことをする」を心がけましょう。