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敏感肌のケアにおすすめの方法

目次

ちょっとした悩みから手ごわい肌トラブルまで解決 深刻な肌の悩みは「美容医療」も選択肢の1つ

ピンポイントメンテナンス

 

 

SOS肌のレスキューテクニック

 

Q1 空気が乾燥しているせいか最近どうも肌がゴワゴワしてきました。化粧品もあまり浸透していない感じがしますがどうしたらいいですか?

 

A ピーリング+保湿で対応をしましょう!

  肌がゴワゴワしているということは、乾燥して角層が厚くなっている状態です。角層は外の刺激から肌を守る役割をはたしているため、乾燥して肌のバリア機能が損なわれるとより一層肌を守ろうとして厚くなってしまうのです。そのしくみは、肌内部で急いで角層を作ろうとするあまり未熟な角層細胞ができてしまうためです。

 

この未熟な角層細胞がどんどん積み重なってできそこないの角層ばかりが厚くなっていくと、ゴワゴワした感触になります。そこで、保湿をするのが解決策なのですがまずは角層の状態をリセットするために、厚すぎる角層をピーリングで取り去るのも有効です。ただし、赤みやかゆみ、ヒリヒリ感などがともなう場合はやめましょう。

 

 

Q2 季節を問わず頬が赤いいわゆる「赤ら顔」で悩んでいます。メイクで赤みを消してきたけれど根本解決する方法はありませんか?

 

A 赤ら顔のタイプによっては、スキンケアで緩和

  肌の赤みには、いろいろな原因があります。まずは、色白肌に多い生まれつきの赤ら顔タイプで、熟した桃のようにほんのりと赤いのが特徴でこれはスキンケアで緩和するのは難しいものです。でも、年齢とともに自然と赤みが薄くなってくることもあります。

 

次に、「脂漏性皮膚炎」による赤ら顔で、オイリー肌で毛穴が大きめの人によく見られます。ビタミンC配合の化粧水を使ったり、ビタミンCをイオン導入したりすることで改善できますが、体質的なものなので完治は難しいようです。また、ニキビ跡が残って赤ら顔に見えるタイプもあります。これは放置していても3~5年で消えていく可能性もありますが、気になる場合は脂漏性皮膚炎と同じケアが有効でしょう。

 

たたいたり、こすったりという刺激によって毛細血管が開き、赤ら顔になってしまうタイプもあります。これはレーザー治療でないと改善が難しいようです。いずれのタイプにも言えることですが急な温度変化などの刺激を加えないことが大切でしょう。

 

 

 

Q3 小鼻まわりの赤みが気になります、、、。

 

A 脂漏性皮膚炎の可能性が考えられます

  小鼻まわりの赤みを気にする人もいますが、これも脂漏性皮膚炎の一種で鼻まわりは皮脂が多いため、誰にでも見られるもので病気ではありません。気になる人はビタミンC配合の化粧水を使ったり、ビタミンCをイオン導入すると緩和されていきます。あぶらとり紙でこまめに皮脂を取るのも大切です。

 

 

Q4 化粧品などでかぶれやすく敏感肌だと思うのですがどのようなケアをしたらよいですか?

 

A みずから敏感肌をつくっている場合もあります

  「自分は生まれつき敏感肌だから」と思っている人も多いようですが、じつは敏感肌には2タイプあります。間違ったスキンケアによってみずから敏感肌を招いているタイプと生まれつきの肌質によるタイプです。そして前者に該当する人が思いのほか多いのです。

 

間違ったスキンケアは肌をあらしたり、乾燥させたりする原因になります。すると角層のバリア機能が壊れて外からの刺激を受けやすくなり、肌が敏感に傾いてしまいます。こういう場合はスキンケアを直せば敏感でなくなるので、真の敏感肌とはいえません

 

ちなみに間違ったスキンケアとは、クレンジングのやりすぎや肌に負担となる日焼け止め化粧品を塗ること、合わない化粧品を使うことなどを指します。また寝不足などの不規則な生活は、肌の抵抗力を低下させデリケートな肌状態を作り出すので注意しましょう。

 

真の敏感肌は、もともと肌が薄い、乾燥しやすい、外からの刺激に過剰に反応しやすいなどの特徴があります。そして、普通の人が刺激と感じない程度の微妙な刺激(例えば、髪が濡れるだけでかゆいとか、化粧水に含まれるわずかなアルコールでかぶれて赤くなるなど)に反応します。

 

まずは低刺激の化粧品を使い、スキンケアアイテムもシンプルにして何品もつけるのは避けます。生理前や寝不足の時など一時的に敏感になる人もいます。そのときはクレンジングは使わず石けん洗顔のみにして、洗顔後は保湿美容液だけをつけます。メイクは軽めのルースパウダーやパウダーファンデーションを使いましょう。

 

 

 

Q5 生活環境が変わったせいか一年ほど前から急にアトピー性皮膚炎になりました。かゆみがひどいのですが何か対策はありますか?

 

A 薬でコントロールしながら、できる限り生活改善で治します。

  最近大人になってからアトピー性皮膚炎を発症する人が増えています。顔に症状が出やすいのが特徴で「成人型アトピー性皮膚炎」と呼ばれています。とくに成人型の場合残業が続いたら急に症状が出るなど、睡眠不足やストレスとも密接な関係があると考えられています。まずは早寝早起きなど規則正しい生活を送るのが大切です。

 

皮膚科では、かゆみ止めの飲み薬とステロイドの塗り薬を中心とした治療をします。かゆみに対して確実に効くのがステロイドですが、長期間大量に使うと皮膚が薄くなるなどの副作用があります。ただし、まったく使わないとかきむしってよけいに悪化することもあるので、皮膚科医の指導の下適量の薬で抑制することが重要です。

 

 

 

<アトピー性皮膚炎につかわれる漢方>

アトピー性皮膚炎は遺伝的体質が関係しています。そのため一度治ったと思っても不健康な生活が続くと再発してしまうこともあります。漢方ではかゆみなどの表面的な症状を緩和する処方と、根本的に体質改善を行う処方の2本立てで治療します。

 

表面的な症状をとる代表的な漢方は、患部がジュクジュクしている場合は「越婢加朮湯(えっぴかじゅうとう)」「消風散(しょうふうさん)」などの石膏を含むものを、顔と首の赤みや熱感が強いタイプには「白虎加人参湯(びゃっこうかにんじんとう)」「黄連解毒湯(おうれんげどくとう)」などを、熱感があまりなくてカサカサしている場合は「四物湯(しもつとう)」などの血を補うものをそれぞれ使います。

 

一方の体質改善にはストレスが強い人には”気”のめぐりを良くする処方、血行が悪い人にはそれを改善するというように処方を選択します。成人型アトピー性皮膚炎はとてもデリケートな治療になるので、信頼できる漢方医と皮膚科医を探し、漢方と西洋医学を併用しながら根気よく続けることが必要です。

 

 

『ほんとはどうなの? 気になる”美容医療”ナビ』

ここでは代表的なものを紹介しますが、受けられる治療や費用などは医療機関によって異なりますので、十分に説明を受けたうえでじっくり検討してください。

 

◇レーザー治療 光をあててシミやアザを除去

 特殊な装置で発生させた光を患部に照射する治療で、皮膚の正常な部分には傷をつけずに目的の部分だけを焼いてシミ、アザ、ほくろなどを除去するのに有効です。照射する瞬間にゴムでバチンとはじいた程度の痛みはありますが、一瞬で終わります。ただし、アザやほくろなどの深いものを治療する場合は痛みがやや強いこともあり麻酔を使うこともあります。

 

<費用と治療期間>

シミのタイプ、大きさ、使用する機器にもよりますがシミ1か所につき5000円~が目安になります。

1回ですむものから、5回以上繰り返し行うものまでさまざまです。

レーザー治療

 

◇フォトフェイシャル 広い光の波長で複数の肌トラブルを解決

 気になるところだけスポット的に治すレーザー治療と比べ、顔全体にソフトな光線を当てるのがフォトフェイシャルの特徴です。シミ、シワ、赤ら顔など複数の肌トラブルに作用します。ただし、シミへの効果はレーザー治療に比べると若干劣ります。レーザー治療同様に、照射した瞬間は輪ゴムではじかれたような感覚があります。

 

<費用と治療期間>

医療機関によって異なりますが、1クール(5~6回)で10~30万円が目安です。

3~4週間おきに5~6回照射され術後シミの部分だけがかさぶたになる場合もありますが、腫れたりすることなくメイクをして外出が可能です。

美容医療 エステサロン レーザー治療

 

◇ケミカルピーリング 厚くなった皮膚を剥がし新しい皮膚を再生

 一種の酸を塗ることによって、皮膚の角質を剥がし新しい皮膚の再生を促す治療です。コラーゲンが増えるのでシワやたるみ、たるみ毛穴などに有効です。余分な角質をとるため毛穴の詰まりやニキビの予防にも効果的です。皮膚科では市販品より強力な酸を用いるので多少のピリピリ感をともないますが効果も実感しやすいです。

 

<費用と治療期間>

1回5000~2万円までとかなり幅がありますが、1万円前後が一般的です。

多少赤くなることがありますが、即日メイクして外出が可能で腫れることはありません。きちんとした効果を出すには2~4週に1回、計5回以上受ける必要があります。

ケミカルピーリング

 

◇ヒアルロン酸/コラーゲン注入 ほうれい線対策のスタンダード

 シワの部分にそってヒアルロン酸やコラーゲンを注入し、肌をふっくらさせて目立たなくさせる方法です。とくに皮膚の薄い層に原因があるほうれい線などに向いています。注入したものはいずれ吸収されなくなります。コラーゲンはたんぱく質の一種ですから、ごくまれにアレルギーが出ることもあります。一方糖の一種であるヒアルロン酸はアレルギーの心配ありません。

 

<費用と治療期間>

左右のほうれい線に注入した場合、コラーゲンで5万円程度、ヒアルロン酸で7万円~が目安です。

注入にかかる時間は15分程度で、術後に腫れることはほとんどなく即日メイク可能です。一度注入すると半年ほど効果が持続します。

コラーゲン注入

 

◇ボツリヌス注射(ボトックス) 眉間や目尻のシワに威力を発揮

 ボツリヌス菌という細菌が産出する物質を注入し、シワのもとになる表情筋の働きを弱める方法です。筋肉動きによってできる額、眉間、目尻のシワなどに効果的です。晴れや痛みも少なくとても効果的な治療法ですが、注入量が多すぎると表情筋の動きを抑制しすぎて、無表情になることがあります。1回の治療でシワを完全に消そうとせず、2回に分けて注入するのがよいでしょう。

 

<費用と治療期間>

医療機関によってまちまちですが、1回5万円が目安です。

1回目の注入から7~10日後ぐらいにシワの状態を見て、必要ならば2回目の注入を行います。効果の持続期間は4~6か月程度です。

ボトックス注射

 

◇レチノイン酸 注射が適さない目の下の小じわに有効

 ビタミンAの一種であるレチノイン酸は、市販の化粧品に配合されているレチノールと同じ系統の成分ですが、医療品なのでより強力な作用を持ちます。注射が適さない目の下の小じわや黒ぐま、くすみなどに使用します。ターンオーバーを高める働きがあるので、使用を続けるとコラーゲンの生成やメラニンの排せつが活発になり、シミとシワが改善されます。

 

<費用と治療期間>

医療機関によって開きがありますが、1か月分で2000~5000円が目安です。

小じわなら1~2日に1回の使用で1~2か月続けます。

レチノイン酸 レチノール

 

 

◇イオン導入 高濃度のビタミンCを肌にしみこませる

 ビタミンC誘導体を顔に塗り、電極をあててイオン導入し真皮に浸透させる方法です。単純に肌につけるだけより何十内も浸透が良くなります。「針を使わない注射」といわれ、注射器を使わずに体内に有効成分を入れられるのがメリットです。シミ、毛穴、シワ、たるみなどあらゆる肌の悩みに効果的です。

 

<費用と治療期間>

医療機関によって差がありますが3000円~1万円程度です。

1回でもある程度の効果は期待できますが、1~2週間に1回のペースで続けるとより確実に実感が得られます。

イオン導入

 

【美容医療はどこで受けられるの?】

美容皮膚科、美容外科などで受けられます。ただし、どの医療機関でどの治療が受けられるかは異なるので事前の確認が必要です。美容皮膚科というのは皮膚科に「美容」という意識が加えられているものだと考えてください。美容外科はメスを使うのに対し、美容皮膚科では基本的にメスを使わない範囲で治療していきます。

 

では、エステサロンとは何が違うのかというと美容皮膚科では、ヒアルロン酸の注射・レーザー治療・ケミカルピーリングなどを行えますが、エステサロンは医療機関ではないためおこなうことができません。

 

 

 

まとめ

肌トラブルや美容は誰もが気になるものですが、まずは間違ったスキンケアをただすところからがスタートです。

人間の持つ肌の機能を発揮できる環境を整えてあげるだけでも、素肌は美しく整います。まずは、スキンケアと生活面の見直しからはじめてみましょう。

 

さらに美しくなりたい、あるいはスキンケアだけでは難しいときは「美容医療」が選択肢となります。費用と時間はかかりますが、より確実に効果が現れるのでじっくりと検討したうえで治療を受けてください。そして普段使っている化粧品を変えてみるのも大切です。毎日繰り返し使う化粧品を良いものに変えるだけで、きっと効果が実感できますよ。

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